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夏山合宿(北アルプス前穂高岳北尾根)
 
 
 
山行日  2019年8月12日(月)~14日(水)
天 気  晴れ
メンバー  高田、有松、宮城、吉田、田中(会員外)
行 程  8/11 防府集合~防府東IC~飛騨清美IC~沢渡
 8/12 沢渡~上高地~涸沢BC
 8/13 涸沢BC~北尾根5・6のコル~北尾根~前穂高岳~吊尾根~奥穂高岳~涸沢BC
 8/14 涸沢BC~上高地~沢渡~飛騨清美IC~防府東IC~解散
 今年は登攀志向の強い若手メンバーがそろったので、涸沢BCでの登攀合宿を計画した。
 メンバーの殆どが初めての穂高岳。それも一般道ではなくバリエーションルートからの登頂ということもあり、陶ケ岳での登攀練習を何度も繰り返し本番へと臨んだ。
 8/11 19時防府に集合。夜通し高速道路を交代で運転し、翌日5時沢渡駐車場着。
 8/12 沢渡駐車場からシャトルバスで上高地に入る。登山者と観光客でごった返す中を重いザックを背負い涸沢BCを目指す。
重いザックを背負って横尾で集合写真
 14時半頃、涸沢BC着。涸沢警備所にて登山道情報を確認し、翌日登る予定の北尾根5・6のコルへの取り付きを下見する。
 8/13 2時半起床。朝食後4時前まだ暗い中ヘッドランプを点けて5・6のコルを目指して登る。今年の残雪状況は例年より少なく5・6のコルまではゴーロ、ザレ場の歩きづらい踏み跡をたどり約1時間半で5・6のコル着。
まだ暗い中5・6コルを目指して登る
 天気は晴れ。これから登る北尾根から奥穂高岳方面がきれいに見渡せる。うんざりするアプローチで疲れたメンバーにも笑顔が出てくる。
4峰の登りルートファインディングが難しい
 ここからいよいよ北尾根が始まる。5峰までは踏み跡を登り、4峰は岩場を浮石・落石に注意しながら登る。ロープを出すほどのことは無いがルートファインディングを誤るとグレードが上がり難しくなる。奥又白側にルートを求めて4峰に登る。正面には核心部の3峰が大きくそびえ立つ。3・4のコルで先行パーティーの順番を待ちながら登攀準備をする。
 3峰はロープを使用しての登攀となる。パーティーオーダーは宮城・有松と高田・吉田・田中の2パーティーに別れて登る。
3峰3P目終了点より
 1P目 20m 踏み跡をテラスまで。宮城・有松はコンテで登るが、高田・吉田・田中はスタカットで登る。
 2P目 40m テラスから奥又白側に回り込みチムニーがのびているがルートは何本かあるようだ。チムニーの右のルートの方が簡単そうなのでそちらを登る。各終了点はしっかりしており安心できる。
 3P目 20m 幅の広いチムニーの中を落石に注意しながら登る。
 4P目 40m 難しくはないが念のためスタカットで登る。
 5P目 20m 少しかぶり気味の岩場を乗り越して3峰頂上着。
2峰懸垂下降
 2峰から15mの懸垂下降を経て約12時頃前穂高岳頂上。ここで登攀具をしまいあとは一般登山道を行くだけだがここからが長い。紀美子平まで一旦下りそこから奥穂高岳まで長い吊尾根をひたすら歩く。
前穂高岳集合写真
奥穂高岳集合写真
 奥穂高岳14時50分着~奥穂高山荘15時半着。戻る涸沢BCはまだはるか下に見える。長いザイテングラードを下る。下りながら正面に今日登攀した北尾根が長くカッコよくよく見える。あれを登ったんだなあと実感しながら、疲労感はあるものの充実感にも満たされながら涸沢BCに17時頃到着。
 涸沢警備所にて天候(接近している台風状況)を確認すると翌日午後辺りから台風の影響で天気は下り坂との事。安全のため、翌日の滝谷登攀をキャンセルして下山することに決定。そうと決まれば翌日は早起きする必要もなく、せっかく持ち上げた食糧とお酒を消費することにする。皆でテントの外で夕飯と酒を楽しみながら今日の山行の苦労話に盛り上がる。
 8/14 ゆっくりと起床、朝食後テント撤収し下山。平湯温泉でさっぱりした後帰宅。
 
涸沢BC下山前集合写真
 今年は天候の影響もあり、滝谷は断念したがまた来年チャンスがあれば挑戦したい。あの雄大な景色が広がる涸沢で酒を飲むのも楽しい。
( 文:高田 写真:高田、宮城、吉田、田中、有松 )
 
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