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豊北峡(粟野川水系)
 
 
 
山行日  2019年6月29日(土)
天 候  曇り
メンバー  内田
行 程  山口~駐車地点8:15~豊北峡~入渓8:25~蓋の井川最後の出合9:05~F89:45~林道10:40~支沢の滝11:05~最後の出合11:50~豊北峡~駐車地点12:20~山口
 今年は梅雨入りが大幅に遅れたが、ようやく梅雨らしい季節となってきた。週間天気予報でも雨マークが続く。今回は久しぶりに豊北峡に行ってみることにした。
 6年前に来た時もそうだったが、豊北峡に辿り着くまでが分かりにくい。目印となる粟野川河川公園方面から来ると良いと思う。到着してから前回も同じ過ちをしたことを思い出した。豊北峡手前のダム湖ほとりの空き地に駐車。準備をしてから出発した。
 大桜橋を渡り、キャンプサイトのような場所を過ぎ、豊北峡に入ってからすぐ入渓した。予想に反して、水量は平水か、やや少ないくらいか。水は綺麗で、水温も低くないので、子どもの水遊びには最適だろう。最後の出合まで沢沿いに林道が通っている。
入渓地点 
 滝らしい滝もなく、平凡な沢を遡行する。いくつ橋をくぐったか分からないが、地形図に載っている水流の最後の分岐に到着。ここまで単なる沢歩きなので、三浦さんの書いた通り、ここから入渓した方が良かった。ただ、どの橋が遡行図に載っている橋なのか紛らわしいので、地形図は必要。
 
ようやく遡行図のスタート地点
 いよいよ遡行図のエリアに入るが、しばらくは平凡なゴーロが続く。小滝を越えていくと、ようやくゴルジュの雰囲気となってきた。
 入口にはチョックストーンが立ちはだかっている。前回は左から簡単に越えたような気がするが、今回は右の水流沿いを狙う。足の置き場が乏しいので、バランスが悪いが、失敗しても釜に落ちるだけだ。スタンスを考えて置き、何とか越えることができた。ちゃんとホールドはある。
 
右の水流沿いを抜けた
 チョックストーン滝を越えると、ゴルジュの奥に高さのある滝が見えてくる。高さは6mくらいだろうか。両岸は急峻な岩壁となっているが、右岸側なら登れないことはないのかもしれない。
 
ゴルジュの中のF8
 一人なので無理はできないが、じっくりとF8を観察してから、とりあえず滝の中段まで上がってみる。そこからは右足のスタンスがないので難しそうだ。と、チョックストーンの下に錆びたハーケンが水流に洗われているのに気付いた。
 三浦さんの本にはハーケンを2本打って登るとあるが、これも三浦さんが打ったものだろうか。何となく三浦さんに元気づけられた気がして、意を決してF8にトライ。ホールドはしっかりしているので、問題はなかったが、水量が多い時は厳しいかもしれない。
三浦さんが打ったのだろうか
 ゴルジュを抜けると、沢は平凡となり、左手から支沢が滝となって流れ込んでいる。なかなか面白そうな滝だが、上の様子が分からない。登りたくなるのを我慢して、あくまで本流を進む。
 
支沢の滝
 その後、いくつか小滝を越えると、次第に水は涸れ、最後は二俣となる。
 遡行図のとおり、右のV字谷に入った。すぐに威圧感のあるチョックストーンが鎮座しているのが目に入る。チョックストーンの右沿いに越えられないかと探ってみたが、難易度と落ちた時のリスクを考えて断念。
 結局、チョックストーンの下をくぐって抜ける。下をくぐるのも、あまり気持ちの良いものではなかった。
 
小滝が連続する
 
V字谷のチョックストーン
 すぐ上には集水槽や擁壁が見えており、脇のイバラの斜面を上がると、林道に出た。前方にはガスの中で巨大な風車が回っている。小休止の後、下山を開始。登ってきたばかりの沢を下る。
 時間に余裕があるので、途中、出会った面白そうな支沢の滝を登ってみることにする。岩が脆そうだが、ホールド・スタンスは豊富にある。慎重に滝を登った上で斜面を巻いて、本沢に戻ると、ちょうどF8の下に出た。後は出合まで下り、林道を歩いて車まで戻った。
 
トラック図(豊北峡)
 白滝山近辺はクライミングだけでなく、沢登りもできるのが嬉しい。水量は少なめで、遡行距離も短いので、初心者にもお勧めできる。天気や季節に応じた候補の一つとして覚えておきたいと思う。
(文・写真:内田)
 
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