へのリンク
足谷峡~クモノ谷(錦川水系)
 
 
 
山行日  2019年6月15日(土)
天 候  雨
メンバー  宮田、有松、内田
行 程  山口IC~六日市IC~向峠~入渓8:00~二俣10:25~クモノ谷F711:10~F912:10~縦走路~小五郎山山頂14:35~向峠~六日市IC~山口IC
 前回、身体を冷やして寒い思いをしたので、今回はあまり水に浸からない沢に行くことにする。強いメンバーが揃ったこともあり、足谷峡~クモノ谷を遡行して小五郎山を目指す。
 下山のことを考えて、向峠に駐車し、宇佐川までジョギング。準備をしてから入渓した。
 足谷峡の出合は意外に地味で、うっかりすると見過ごしかねない。入渓すると間もなくでF1が現れる。ここは泳いで取り付き、水流左のスラブから上がった。宮田も有松も動きに無駄がない。F1直前にオオサンショウウオがいた。
難なくF1を越える二人 
 F2は登れないので、左岸の急な斜面を高巻き、懸垂でガレ沢に降りる。
 この高巻きが思った以上に悪い。懸垂下降時は岩が脆いので、先行者は離れて待機した。本沢にはF3が落ち込んでいるが、これも登れない。
 
懸垂でガレ沢に降りる
 F3の前を横切り、急な泥のルンゼを上がって、F3の落口へ。目の前にはF4に続いてF5が見える。これまた登れないので、F4を越えてから左岸を巻いた。
 続くF6は右岸から巻く。今回、足谷峡には地籍調査のものだろうか、宇佐川出合から沢沿いにピンクテープが付けられており、F6にも右岸にトラロープがかかっていた。
 沢登りのメンバー以外で、ここまで人が入ってくるとは恐れ入る。
 
F6右岸から巻く
 F7とF8も登れそうにないので、右岸を高巻き。F9は泳いで取り付いてから越えた。
 次第に身体が冷えてくる。
 F10三条の滝は真ん中の水流沿いを登った後、上部のスラブを3人でセッション。なかなか面白いが難しい。これでさらに身体を冷やす。
 
F10上部のスラブで遊ぶ
 雰囲気のある狭いゴルジュの奥にF11がかかっている。難しくはないが、ステミングで登る姿が格好良い。
 その後、いくつかの小滝を越えると、堰堤に突き当たった。この上で二俣となり、いよいよ左俣であるクモノ谷だ。
F11を越える
 相変わらず雨は降り止まない。水量も多いが、遡行できないほどではないので、慎重に行動することを確認して、沢登りを続行する。
 次々と現れる滝を越え、二つ目の林道を過ぎると、倒木で埋まった向こうにF7が現れた。
 
次々と現れる滝を越える
 階段状の下部を越えてから、ロープを出す。水流の右端に沿って登り、中間でハーケンを打って支点をとった。
 前回はそこから水流の中のガバを取って中央を登ったが、今回の水量ではさすがに無理なので、そのまま直上した。中間からの出だしが少し緊張する。宮田に聞くと、ハーケンは一発で回収できたそうで、あまり効いていなかったことを反省。
 
クモノ谷F7を登る
 その後も水量の多い滝を慎重に越えていくと、クモノ谷のハイライトであるF9が立ちはだかる。
 見るからに水量が多く、さすがに迫力がある。ここもロープを出して登攀開始。下部は水流左の岩壁に取り付くが、良いホールドがないのでバランスで越える。上部は明らかに登れないので、左岸から巻いた。
 
クモノ谷F9
 F9を越えると、次第に谷が狭くなり、遡行図にあるようにV字ガリーとなる。源流域を過ぎて、熊笹が出てきたので、それを掴んで身体を引き上げながら進んだ。急な斜面に疲れの溜まった足が進まない。
 やっとのことで登山道に出てホッとするが、小五郎山頂の北側へ出たことに気づかず、痛恨のミス。そのまま北へ進んでしまう。カリマタ峠へ降りる尾根が見えて、ようやく現在地に気づき、慌てて引き返した。
 15分くらいのロス?疲れているのに、余計に歩かせてしまい、すいませんでした!やっとのことで山頂へ。写真を撮った後、一気に向峠へ駆け下った。
 
トラック図(足谷峡~クモノ谷)
 足谷峡からクモノ谷を経て小五郎山頂へ抜けるこのルートは、体力や登攀力だけでなく、総合力が必要とされる沢だと思う。だからこそ達成感もひとしおなのだが、今回もきつい山行となりました。
( 文:内田 ・ 写真:有松、内田 )
 
Copyright(C) 2004 Ube Alpine Club All rights reserved.