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前泊、雨天・日帰り傾山の旅
 
 
山行日  2019年4月29日(月)~30日(火)
山 域  傾山
天 気  4月29日 曇時々雨、 4月30日 雨時々曇
メンバー  福山 清二 会員外1人
行 程  < 4月29日(月)>
 厚狭(8:00)~玖珠~小国~瀬の本~竹田~原尻の滝~尾平越トンネル~上畑地区、傾山登山口駐車場(19:00)車中泊

 <4月30日(火)>
駐車場(4:30)~観音滝(5:50)~大白谷分れ(8:50)~~水場経由と分れ(9:40)~三ツ坊主・二ツ坊主~水場経由と合流(12:35)~傾山山頂(13:40)~九折越(15:00)~登山口(18:30)
 30日早朝、天候が不順で下山時間の遅れが心配なため夜明け前に出発した。観音滝までは迷い易いと聞いていたので看板やテープを見失わないよう声をかけながら慎重に進んだ。それでも2回ばかりテープが見当たらなくなったのでYAMAP地図で確認したら左側に折れるところを直進していた。ガレ場で踏み跡が分からない場所だったがYAMAP地図のお陰で早めに修復出来た。
 しばらくすると長く垂直に落ちる観音滝が現れた。滝つぼに行こうとしたが危険なので登山路脇から撮った、長すぎて全体は納まりきらなかった。
 
垂直に落ちる観音滝、落差75m
 
左端部分が観音滝の上端、滝のすぐ上流を徒渉
 しばらく進むと林道と出会い、ここにも登山届箱があつた。三ツ尾コースの登山口だった。
 予定時刻を大幅に超えていたので直ぐに出発、新緑の急坂を歩くと杉の巨木や見たこともないような松の巨木も現れた。サルノコシカケも生えていたが、幅が70cmもあるのは、ゴリラノコシカケでは?
 驚きは屋久島の杉や年期の経った神社の杉は枝が太くて、独特の形をしているが、傾山の杉や松はほとんどが大きく高く堂々と生えていた。
 
超でかい幹、杉の様に立つ松の巨木
 
高くて大きい杉の巨木は多数
 大白谷コースの分岐付近では霧が晴れ新緑が一段と綺麗だった。
 少し進むとアケボノツツジが現れはじめた。初めて現物を見たが、ミヤマキリシマや三つ葉ツツジとは大きさや咲き方が違っていた。
 ミヤマキリシマは平治岳に代表されるように樹としては大きくはないが時として大群落として密集し山全体や他を圧倒するかに感じることもある、三つ葉ツツジは樹も花びらも小柄で他の新緑樹々の中で小さな三つ葉と一緒で可憐に咲く。
 ところがアケボノツツジの樹や花びらは相当大きく1本でも存在感がある。ミヤマキリシマの様な大群落でなく新緑の中のあちこちに多数咲く様は山の中に調和し山全体に彩りを添え美しくしている感じがした。
 
新緑と倒木の登山路
 
アケボノツツジの群落
 
 二ツ坊主、三ツ坊主近くでは群落と呼びたくなる場所もあった。ミヤマキリシマの密集とは違い1枚の写真の中に数本が一緒に撮れる場所がある程度だ。取り分け岩塊を背景にしたものも多かった。少し下ると突然目の前が開けた。
 山全体から霧が上がりはじめ一部に岩峰、新緑とアケボノツツジ、白いアセビの花等々、「山が笑う」とはこんな状態を言うのだろうと2人で話した。
 
「山が笑っている」光景
 
 その後も傾山らしい岩壁や岩塊を見ながら岩やガレ場を越えて進んだ。
 小雨と曇りの繰り返しのため、雨具の着替えを数回行うなど体温調節にも時間を要した。
 やっと傾山山頂に到着しお互い写真を撮り合ったが頂上表示板は壊れていた。取り分け頂上付近では下山口との分岐部分にも表示が無い場合も多く、厳しい場所なので迷ったら大変なことになる。と心配にもなった。
 
傾山頂上、標柱は壊れて横に
 
 頂上からの展望は出来なかったが下山を始めてから視界が開けた。
 九折越を経由して体調も良く、無事下山できたものの下山時刻は大幅に遅れ傾山のルートの険しさを再認識することになった。
 
霧の間から傾山頂上付近
 まとめ
 アケボノツツジの時季は田植え準備で超多忙な時季と重なり、長い間あきらめてきた。しかし、今回は7月のアルプス山行の訓練のため、暑くなる前に累積標高差が上り下りともに約1,500m、急坂はもちろん、岩やガレ場が多い傾山の前泊、日帰り山行を計画した。
 最初に見た一直線に落ちる観音滝の優美さ、杉や松の巨木の凄さ、新緑の中の方々に咲くアケボノツツジの美しさは、登山して初めて体感することが出来た。百名山の祖母山には若い頃から何回か登山したが、その度にいつの日か祖母・傾の縦走をしたいと願っていた。今回はその下見も兼ねて前日に尾平鉱山付近や竹田温泉を訪ね美味しい鳥天も味わった。
 傾山登山口近くに良い駐車場、綺麗なトイレと簡単な休憩場所があり、ネットのためのwi-fi設置までしてあり、地元の歓迎の気持ちと温かみを感じた。
 山奥の車道走行時にはウリ坊前の生まれたばかりのイノシシに2回、小鹿の群れに2回出会った。九重の少し向こうに超大自然の山があるのを改めて実感した山旅となった。
( 文・写真 : 福山 )
 
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