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伯耆大山弥山西稜
 
 
 
山行日  2019年2月16日(土)
天 気  曇り時々雪
メンバー  池本、内田
行 程  山口~米子~南光河原駐車場6:50~元谷7:30~弥山西稜取付8:40~主稜線10:50~弥山山頂11:00~山頂小屋11:10~南光河原駐車場12:00~米子~山口
 今年、西日本はどこも雪が少なく、なかなか雪山に行けない。それでも大山北壁の様子を見たくなり、あまり天気は期待できないが、弥山西稜に行くことにした。
 金曜夜に山口を出発し、現地でテントを張って小宴会。恒例の飲み過ぎで、翌朝、時間通りに起きられない。いつものように慌てて準備をしてから南光河原駐車場を出発した。
 駐車場から雪が少ない。大神山神社の参道も除雪の必要がないくらいだ。とはいえ元谷まで来ると、堰堤は隠れていないものの、思った以上に積雪があった。元谷から先はトレースがないため、ワカン(池本はスノーシュー)を履いてのラッセルとなる。
 
駐車場から雪が少ない
 
元谷も堰堤が隠れていない
 強風に晒されながら北壁に向かうが、視界がほとんどないため、弥山沢の縁に沿って進む。濃いガスの中を1時間以上頑張って、ようやく取付地点に到着。ラッセルではかなり池本に助けられた。ここでギアを準備している間、一瞬、4人パーティーに追いつかれたが、その後は姿を見ることはなかった。
 
ラッセルでじわじわ体力が奪われる
 ロープは持ってきたが、必要な時に使うことにする。下部はブッシュが目立つが、うるさいほどではない。登りやすいところを選ぶと、次第に快適な登攀となった。出だしで一瞬、ガスが切れて元谷が見渡せたが、その後はずっとガスの中を進んだ。固く氷結している箇所もあり、雪の状態自体は悪くない。
 
下部はブッシュが目立つ
 
一瞬だけ元谷が見えた
 ロープを使わないので、さすがにペースが速い。ただ、ラッセルで消耗していたこともあり、後半、疲れて足が上がらなくなる。視界がない中、傾斜が緩んできてからが長く感じた。結局、最後までロープを使うことはなかった。
 
景色は全く拝めない
 
 
ただ真っ白な世界
 
 そして、ようやく傾斜がなくなると同時に強い風に襲われる。数メートル先も見えないので分かりにくいが、主稜線に出たのだろう。少し離れただけで池本の姿が全く分からない。見事なホワイトアウトの中、方向感覚が失われるほどで、久しぶりに緊張した。
とても縦走するような状況ではないので、山頂小屋へ向かうため、落ち着いてGPSとコンパスで方向を確認し、尾根を外さないよう慎重に進む。
突然、足元に山頂碑が現れて、安全地帯に辿り着いたことを知る。そのままホワイトアウトの中から山頂小屋を見つけ出し、小屋の入口で小休止。アイゼンを外すのが面倒臭かったので、中には入らなかった。こんな天気でも結構な人が登ってきていることに驚いた。
 
山頂碑
 
 相変わらずのガスと強風の中、下山はポールを辿り、登ってくる人の邪魔にならないよう気をつけて、一気に下る。6合小屋でアイゼンを外して、時折、尻もちをつきながら、駐車場に辿り着いた。
 
山頂小屋の前で
 雪が少ないと言われる今年の冬でも、さすが大山は楽しめそうだ。ただ、これから急速に暖かくなると雪がどうなるか分からない。今シーズン、あと何回、大山に来られるだろうか。
( 文・写真 : 内田 )
 
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