へのリンク
八ヶ岳(阿弥陀岳北稜・大同心大滝右岸ルンゼ)
 
 
 
山行日  2019年1月1日
天 気  晴れ
メンバー  林・宮城(会員外)
行 程  12月31日
 4時宇部発→14時美濃戸山荘→16時赤岳鉱泉
 1月1日
 06:30赤岳鉱泉→08:00 阿弥陀岳北稜取り付き →09:00 阿弥陀岳山頂→11:00 赤岳鉱泉 13:00→14:00 大同心大滝 右岸ルンゼ取り付き→16:30 大同心大滝上部→17:00 大同心大滝下部→17:40 赤岳鉱泉
 1月2日
 08:00赤岳鉱泉→08:30ジョウゴ沢F2 09:30→10:00 赤岳鉱泉 12:00→13:00美濃戸山荘→24時宇部着
 毎年恒例の八ヶ岳。今回は6名(高田さん、山田さん(会員外)、宮城さん(会員外)、宮田君、有松君、林)での参加となった。高田さんと有松君は赤岳~硫黄岳縦走、山田さんと宮田君は赤岳主稜、僕と宮城さんは阿弥陀岳北稜と大同心大滝を狙いに行った。
 今回は阿弥陀岳北稜と大同心大滝のみの報告書とさせていただきます!
 出発時間の関係もあり、12月31日16時ごろに赤岳鉱泉に到着。美濃戸山荘駐車場は比較的空いており難なく駐車出来た。暗くなる前に到着できて安心。
 赤岳鉱泉はテントが多く、今回持って行った8人用テントをかろうじて張ることが出来た。翌朝早速アタックするという事であまり飲まない予定であったが、そうは問屋が卸さないとうことで、いつも通り楽しく結構飲んでしまった!
 1月1日
 4時半起床。少しゆっくりして6時半出発。30分程で行者小屋に到着。空は少し明るくなってきた。雲もなく、天気が良い。腰も痛かったのでゆっくり歩く。
 文三郎尾根の分岐を分かれて阿弥陀岳の北稜へと続く顕著な尾根を登る。初めてだったので少し不安だったが、トレースはばっちり。トレースが無くても尾根は顕著なので、よっぽど沢に行かない限り迷う事は無いだろう。 尾根をダラダラ登り、やや急なブッシュ混じりの雪稜を登ると、丸っこい岩稜が見えてきた。阿弥陀岳北稜の取り付きだ。岩稜に近づくと、ハーケンやボルトがいくつか見つけれたので登れそうなルートを簡単に探ることが出来た。
 
特徴的な丸っこい岩稜
 1ピッチ目。1段上がると綺麗なボルト。そこからクラックに手と足を突っ込んでのっこす様に登る。ボルトがすぐあるのでプロテクションをとって、トラバースするように登ると立派な終了点がある。ここで1ピッチ目終了。ロープは20mぐらいしか使わずに済んだ。
 
1ピッチ目
 2ピッチ目。簡単な岩混じりを登ると、すぐに再び小さな岩稜が見えてきて、その基部に立派な終了点。ここも短く終わる。
 3ピッチ目。どちらかというとフェイス状の岩稜で、雪に隠れているホールドとスタンスさえ見つければ簡単。高さも5m程しかない。岩を登り細いリッジを歩いて灌木でプロテクションを取って後続を迎えた。
 
3ピッチ目の岩場
 あとはコンテで登ると、すぐに阿弥陀岳の山頂に到着することが出来た。 雲一つない快晴!しばし山頂を堪能し、赤岳方面への急登な夏道を下る。このルートは夏道といえども油断大敵。何カ所か怖い箇所があった!
 
富士山をバックに気分は最高!
 
阿弥陀岳からの下り
 赤岳と行者小屋の分岐に到着。雪崩の心配は無いだろうという事で沢を下るように最短ルートで行者小屋へと向かい、そのままテントに戻った。
 赤岳鉱泉に到着し、テントでしばし休憩。冬のバリエーションが初めてな宮城さんも物足りない様子だったので昼から予定通り大同心大滝へ向かう事にした。
 倒木の多い大同心ルンゼを歩いて、視界が開けたなと思ったら大同心大滝が現れた。デカイ。
 3段状になっており、1,2段目は高さこそないが垂直に近い。時間も無いので早速1段目からスタカットで登ってみるが、氷が硬い。アイスアックスも、アイゼンも全然効まらない。 1段登った所で終了点。
 
1段登った所から大同心大滝を望む
 
 現段階の道具と氷の状態では登れる自信がないので、宮城さんと相談して、大同心大滝は諦めることに。しかしこのまま帰るのも物足りないので、1段目の終了点からそのままなんとなく登れそうな右岸のルンゼを登ってみることにした。
 1ピッチ目。簡単な草付きを登るが、プロテクションは取れないので注意して登る。岩稜に差し掛かった所で、古いリングボルトとハーケンで支点を取って1ピッチ目終了。
 
簡単な草付きを登る
 
 2ピッチ目。雪を払いのけながら登る。なかなか良いホールドとスタンスが見つからず、おまけに岩も脆く奮闘した。途中にハーケンがあったが、カラビナは通らず、不安定な体勢でぎりぎりダイニーマスリングを穴に通して使った。 ファジーな箇所を抜けて、岩交じりの雪稜を登り、崖を飛び越えて大木で支点構築。大同心大滝の抜け口よりやや上に到着した。
 
なかなか奮闘するピッチだった!
 どうせなら大同心大滝の方まで抜けたかったが、時間も迫ってきていたので懸垂で降りることに。トランシーバーでテントにいる仲間と連絡を取り、3回の懸垂で安全地帯まで降りることが出来た。
 急いでテントに戻る。 テントに戻ったころにはすっかり暗くなっていた。帰りが遅くなってしまったけれど、温かく迎えてくれた仲間に感謝しつつ、速やかに乾杯をしてビールを五臓六腑に染み渡らせた!これでこそ宇部山岳会だと思いながら安堵し、速やかに盛大な宴会二日目へとしゃれこんだのでした。
 1月2日
 積雪20㎝。天気も悪く、ジョウゴ沢で少し遊んだ。最新のアイスクライミング用のアックスを使わさせて貰ったが、驚くほど氷に良く効まる。少し遊んでテントに戻る。昼になるとあれほど沢山あったテントも殆ど居なくなっていた。
 
楽しかった八ヶ岳ともお別れ!(会員外も写ってます)
 今回の山行の特徴として、それぞれの力量に合わせてパーティを分け、ルートを選んで登ったことが挙げられると思います。それも、それぞれのパーティに経験豊かなリーダーが居たから出来たのだと思います。今後とも、こんな感じで会一丸となりメンバーの力量の底上げが出来たらいいのかなと思いました。えらそうなこと言ってすみません!
 兎にも角にも毎度のことながら、皆さんのお陰で大変楽しい山行となりました!
( 写真・林、宮城 : 文・林 )
 
Copyright(C) 2004 Ube Alpine Club All rights reserved.
SEO [PR] !uO z[y[WJ Cu