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ヨーロッパ遠征 ブライトホルン登頂
 
日 時  2018年8月12日~14日
天 気  晴れ
メンバー   林・下岡・山下・宮田
行 程   (14日のみ)キャピングツェルマット7:00~グレイシャーパラダイス9:30~ブライトホルンハーフトラバース11:00~ブライトホルン山頂12:30~雪原コース下山~グレイシャーパラダイス15:00
 12日
 ジュネーブ空港から始発の鉄道に乗車、フィスプ駅で乗り換えてツェルマットに向かう。鉄道でおよそ50スイスフラン、4時間の行程となる。
 スイスでの移動は全てハーフフェアカード(以下、HFC)を使用した。鉄道に加えてバス、ケーブルカー、ロープウェーも半額になるカードだ。このHFCの他にも移動において便利なカードがあるらしいので目的に応じて検討すると良いと思った。
 ツェルマット駅が近づくと車窓から山岳地帯が広がって、その先にマッターホルンが見えた。車内から一瞬歓声があがる。
 ツェルマット駅に到着すると、街ではお祭りが行われていた。民族衣装を纏った人たちが陽気に躍り、聖堂のような場所では楽器の演奏と合唱を聞きながら観光客たちがお酒を飲んでいた。
 モンブラン登頂を終えてフランスからツェルマットへ向かっている林さんとの合流時間が近づいていた。ポケットwi-fiを持っていない林さんとの連絡手段は、無い。
 事前に打ち合わせた時間に駅に向かう。
 無事に合流して街のおしゃれなバーでツェルマットビール(10スイスフラン)を買って聖堂の前で演奏と合唱を聞きながら乾杯した。
 
無事合流
 その後、下岡さん、山下さんと合流した。彼女達はメンヒ登山に向けて事前にグリンデルワルドに行きガイドと打ち合わせをしていたようだ。
 街にあるアルパインセンターで天気を確認しておおよその日程を決める。
 予定では15、16日の天候が良いようだったのでマッターホルンヘルンリ小屋までの移動を15日、アタックは16日に決定した。
 
アルパインセンターに貼り出されている天気予報
 13日
 朝から降水予報だったが街でじっとしていられなかったし英語でコミュニケーションをとって満喫する自信も無かったので、登山鉄道に乗って林さん、山下さんとゴルナーグラード(3089m)に向かう事にした。
 ゴルナーグラートまではHFC使用でおよそ50スイスフラン。下岡さんは隣街に出掛けていったようだった。
 ゴルナーグラートで高度順応を兼ねてのハイキングをした。ゴルナー氷河まで降りてみようとしていたところで予報通り雨が降り始め、登山鉄道乗り場の小屋まで戻って昼食を摂った。
 昼食と言ってもお高いレストランではなく、ザックの中に忍ばせていた行動食だ。観光客で賑わうお店のトイレの前のベンチで並んで座り自慢の行動食を分けあった。
 
 ツェルマットに戻りスーパー(coop)で買物を済ませた。スイスのスーパーでも日本のコンビニやスーパーのようにそのお店のオリジナル商品(中身は同じだがパッケージだけ違う)があり、それらは比較的安い印象だった。
 ツェルマットで合流した日に飲んだツェルマットビールが半額の5スイスフランで売ってあったのを見たときは、まさかバーもこのスーパーで仕入れをしているのでは無いかと思ったが、見て見ぬふりを決めた。
 ツェルマットのスーパーはこのcoopを含めて20時に閉店となり食事を安く済ませたい場合は早めに買い出しをしておくべきだと思った。
 この旅の間に20時を数分回った店内に入った時に店員のおばちゃんにすごい剣幕で怒られた。言葉は通じなくても、今怒られているんだということは不思議と理解できた。
 
 14日
 朝6時半のケーブルカーに乗ってグレッシャーパラダイス(3883m)へ。この地点で今までに経験したことの無い標高だ。
 自分達の他にはスキーヤーばかりで、麓は20℃ある日にスキーが楽しめるなんて、羨ましい限りだ。
 朝9時に登山開始した。スキーのリフト脇を歩いて数分、左に登山道入り口がある。駅からもそこで登山準備をしている人たちが見える。
 朝のグレッシャーパラダイスは雲はあったが晴れ間からブライトホルンの山頂が見えた。
 雪原コースを行く下岡さん、山下さんと別れてハーフトラバースコースへ向かった。ここはガイド登山でマッターホルン登頂を目指す人達が事前にテストとして登るコースのようだ。
 3つある峰の一番左のコルから取り付くルートがハーフトラバースルートだ。一番右のコルから取り付くとフルトラバースもできる。
 
画像中央上部の雲が途切れている辺りを目指す
 
 取り付き点に到着した。目の前には雪の斜面が広がっている。足元にはクレバス。
 目の前の斜面を登っていくようだ。ロープを繋ぎあって登攀を開始する。アイゼンの前爪をしっかり効かせピッケルでバランスを取りながら登って行く。
 稜線上に出たとき晴れ間から鋭峰が目の前に見えた。思ったよりも切り立っていて緊張感が高まった。
緊張した雪の斜面
 後ろから人の話す声が聞こえた。フルトラバースしてきた3人組が稜線上を歩いてきた。
 リーダーはガイドのような風貌だった。
 稜線に出てからは岩稜だったのでアイゼンを外して歩き始める。
 少しいった所で雪の着いた斜面をトラバースしなくてはならない箇所があった。しっかりとした支点が中間にひとつ。トップが行く際は手前の岩角でビレイ。効いているかどうかは分からないが大きなクラックの間にロープを挟んでスライドさせて行く感じだ。
 大きな岩でも動くものがありビレイで使用する際は注意深く岩を選びたい。慎重に岩場を乗り越えていった。
岩稜に出る
 途中で雪が降り始めた。手が冷たくなり薄い手袋を嵌めたが、シビアな登りの箇所が出てきて、すぐに外す羽目になった。
 岩角でのビレイを繰り返してヨーロッパスタイルの登攀を味わった。岩場には終始支点は無く、すべて岩角でのビレイで切り抜けた。
岩角でビレイ
 雪稜に出たときには晴れ間が広がってブライトホルン山頂が見えた。岩稜を越えてからは快適な稜線歩きが続いた。無事ブライトホルン山頂(4164m)に辿り着いた。山頂で山岳会の旗を掲げて写真を撮る。
ブライトホルン山頂に立つ
 下山路には雪原コースを選んだ。所々クレバスを見かけたので慎重にルートを選びながらも、一気に下山した。
 グレッシャーパラダイス駅に着いたのは15時を少し回ってからだった。
 5時間半の行程だったが経過時間以上に疲労を感じた。
 初めての海外登山に加えて岩場の連続で力が入っていたのだと思う。しかし力強いパートナーのお陰で無事山頂に辿り着く事ができた。稜線で雪が降りだした時は正直どうなるかと思ったが冷静にルートファインディングをして淡々と登攀してきたことが安全登山に繋がったと思う。林さんに感謝したい。
 ツェルマット戻り、その安さから通い慣れてしまったマクドナルドで脂肪と共にマッターホルンへの自信を付けた。
( 文:宮田 写真:林・宮田 )
 
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