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栂池・白馬岳・唐松岳・八方 縦走の旅 その②
 
日 時  2018年7月24日(火)~25日(水)
山 域  唐松岳(白馬岳~白馬鑓ヶ岳~不帰の嶮~唐松岳~八方)
天 気  7月24日 晴のち曇、 7月25日 晴れ
メンバー  福山 清二、会員外1名
行 程  < 7月24日(火)> 
 白馬山荘(5:20)~白馬鑓ヶ岳(8:00)~天狗山荘(9:00)~天狗の頭(9:45)~不帰の嶮(13:35)~不帰2峰北峰(13:55)~唐松岳(15:35)~唐松岳頂上山荘(15:55)(泊)
 <7月25日(水)>
唐松岳頂上山荘(5:20)~丸山ケルン(6:35)~八方池(7:45)~八方池山荘(8:50)~リフト・リフト・ゴンドラ~八方(9:15)~みみずくの湯(10:05)~白馬(12:26)~松本(14:53)~名古屋(17:09)~厚狭(20:34)
 今日は距離が長く、アップダウンも多く、何より後半に不帰の嶮などの難所や唐松岳への登りがあるため、朝食をしっかり摂り、昼弁当を貰って早めに出発することにした。
 白馬山荘の朝食は5時からだが、宿泊者がとても多いため少し後ろに並んだら配膳までの時間が相当かかることを昨夕体験したため、日の出も見ずに4時半から1番前で並んだ。1番で食事を摂り5時20分には出発した。
 出発すると目の前の杓子岳稜線を白馬鑓方面に歩く数人が見えた。凄く素敵な光景だった。
 4時過ぎから行動したに違いない。天気は抜群で360度どこを見ても素晴らしく白馬鑓ヶ岳までは何度もピークを登った。ピークの度に振り返って見る白馬岳・旭岳、杓子岳の姿はどんどん変わるが迫力があった。
白馬鑓ヶ岳から、中央に白馬岳、右手前は杓子岳
 前方は、すぐ下に天狗山荘を含む天狗尾根、少し遠くに唐松岳や大きく長い八方尾根、その向こうに五竜岳、鹿島槍ヶ岳が望めた。
天狗尾根、唐松岳・八方尾根、五竜岳、鹿島槍ヶ岳
 一方、白馬岳からも絶えず遠くに見えていた、立山~剱岳の峰々がピークの度に近づき鮮明に見えるようになった。
 昨年の10月初めに立山~剱沢雪渓~池平山~仙人池~阿曽原~欅平を縦走したが、実際どこの辺を歩いたのかを地図と見比べながら剱岳の峰々を細かく眺めて探した。池平山、仙人山及び仙人谷の雪渓の位置から池平山は剱岳の直ぐ隣、仙人池は剱岳の手前で仙人谷最上部のすぐ横の急峻な場所と確認出来た。
 豊かな水を蓄え静寂で裏剱を美しく映す仙人池があんな急峻な場所にあるなんてとても信じられない、しかし間違いなくあの嶮しい峰々の中にあるのだ。
縦走中、絶えず右前に聳える 立山~剱岳
 少し下ると鑓温泉分岐に出た。大きく深い谷を2時間半も下ると2,100m地点に雲上の温泉として有名な白馬鑓温泉がある。魅力はあるが今回は行けない。
 しばらく進み小さな雪渓を越えると2,730m地点にある天狗山荘に着いた。昨年の積雪で一部壊れたためテント泊と売店、トイレの営業のみだった。雪渓が融けた水は冷たく美味しかった。天狗の頭を過ぎた辺りではガレ場のあちこちにコマクサが可憐に咲いていた。
ガレ場に咲く高山植物の女王 コマクサ
 不帰の嶮の辺りではクサリ場も度々あり流石に「不帰の嶮」だなと思った。
 しかし時間的には岩稜帯はスムーズに進めた。速度を遅くしたのは高い気温とカラカラに乾いてゴロゴロして危なく緊張しっぱなしのガレ場、それよりも小石の多い油断のできないザレ場だった。
 従来のアルプス縦走は下界が30℃超でも15℃程度で全く気にならなかったが今回は超異常、14時ではあったが2,700m地点の日陰で29.8℃には驚いた。こんな日が何日も続いているのでは雷鳥やコマクサなどの高山植物が生きられないのではと心配になった。
不帰の嶮 ①
不帰の嶮 ②
不帰2峰北峰
 不帰の嶮を通過して唐松岳目指して最後の登りの途中に、頂上から多数の中学生たちによる元気で賑やかな「ヤッホー」などの声が聞こえた。
 程なく頂上に着いたが唐松岳頂上山荘はすぐ下にあり、ほとんどの人が山荘からの登頂だった。白馬岳から不帰の嶮経由の縦走者は数パーティ20人程度、反対方向は10人未満だった。
 私たちとほぼ一緒に行動していた福岡の5人パーティが1時間ばかり遅れて到着された。3人が熱中症状だったらしく不帰の嶮付近ではさぞ大変だっただろう無事到着出来て本当に良かった。
夕焼けの唐松岳頂上
 唐松岳頂上山荘の朝食は5時からだったので朝食を済ませて八方尾根を下った。
 山荘を出てからすぐの登山路の崩壊はひどく仮設の感じで心配だった。八方池付近からは昨日縦走した白馬岳~杓子岳~白馬鑓ヶ岳~天狗の頭~不帰の嶮などが見渡せた。
 しだいに登山者と観光客が混じり合い中学生、高校生の集団など多数とすれ違った。予定通り八方駅に到着、かき氷を食べ10時開店直後の「みみずくの湯」に入浴して早めに白馬駅に到着した。
八方池付近から、後方の峰が不帰の嶮
 まとめ
 天候に恵まれて元気で楽しく縦走する事が出来た。日曜日から水曜日の小屋泊まりは少ないと予想していたが、縦走者こそ多くはなかったがさすがメジャーな場所らしく、どこの小屋でも部屋や食堂はいっぱいだった。
 2,700m地点での気温30℃には驚いたが楽しみながらの縦走がほぼコースタイムで出来た事を喜び感謝している。
(  文・写真 : 福山  )
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