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傾山~大崩山縦走(前編)
 
山行日  2017年11月2日(木)~6日(月)
山 域  傾山~大崩山(大分県・宮崎県)
天 候  11月2~5日(晴れ)
メンバー  浅原CL、石井SL
ルート  (九折)駐車場~傾山~杉ヶ越(テント泊)~新百姓山~桧山~夏木山~五葉岳~お姫山~鹿納山~権七小屋谷分岐付近(テント泊)~(テント等を残置し大崩山を往復)~大崩山~鹿納の野~五葉岳~兜巾山~見立鉱山採鉱所跡(テント泊)~かもしかの森~九折越~(九折)駐車場
行 程  2~3日:
 宇部市~宇部IC~山陽自動車道~中国自動車道~九州自動車~東九州自動車道~臼杵IC~(九折)駐車場発(6:34)~傾山山頂(12:27)~杉ヶ越・テント泊(17:30)

 4日:
 起床・朝食(5:00)~杉ヶ越発(6:30)~新百姓山(8:13)~桧山(8:44)~夏木山(11:45)~五葉岳(14:08)~お姫山(14:53)~鹿納山(16:53)~権七小屋谷分岐付近・テント泊(17:20)
 これまで祖母山~傾山の縦走コースは何度も歩いてきたが、さらにその先の大崩山までは歩いたことがなく、傾山山頂から大崩山に続く稜線を眺めてはいつの日か歩いてみたいと思っていたが、ついに決行することとなった。
 ただ、日程や車の回収の関係から、祖母山は省き、傾山から大崩山を踏み、再び傾山に戻るというコースを設定した。
 宇部を出発後、夜の東九州自動車道を石井と交代で運転する。(九折)駐車場には予定よりも早く着いたため、車内で仮眠をとる。
 3日朝
 目覚めると到着時には閑散としていた駐車場に数台の車が止まっており、山行の準備をしている登山者も数人いた。どの山行でもそうだが、期待と不安でいっぱいになりながら、入念に準備をする。
 傾山への取り付きはいつも九折駐車場から三尾コースを歩いてきたが、今回は夏の豪雨の影響か、観音滝を過ぎた辺りから道が崩れている個所もあり、若干コースが変わっていたため地形図を頼りに慎重に進む。
 いったん林道に出たのち再び尾根道を歩き始めると、紅葉した木々が目に入る。急登を登りきると、背後には傾山から祖母山に続く美しい稜線が目に入り、疲れた体に元気が戻るのを感じた。
紅葉に染まる尾根道を歩く
 三ツ坊主から山頂までは登山者とすれ違うことなく静かな山歩き。山頂では単独行と思しき登山者数人と出会うも、みなこれから下山かもしくは祖母山方面に向かうとのことで、大崩山方面に向かう人はおらず、大崩山に続く稜線を眺めながらこれからどのような道を進むのか、あれこれと想像を膨らませた。
 空には雲が浮かんでいたが、午後からの天気が心配になるような雲はなく、秋晴れの気持ちよくなるような空模様であった。
傾山山頂からの眺め
 傾山山頂から少し下って九折越と杉ヶ越との分岐を杉ヶ越方面に進む。しばらくは藪漕ぎを強いられるも踏み跡は残っており、道迷いにならないよう踏み跡を探しながら慎重に進む。
 傾山山頂まで思いのほか時間を要し、日は若干傾いてきていた。ところどころで木々の間からこの先の尾根筋が見えるも、まだまだ幕営予定地の杉ヶ越は先のようであった。
 数時間歩いた後、石井から、先に幕営地まで行きテントの設営と、権七小屋谷の水場の状況が分からないので念のため水を確保しておくことを提案される。お互い初めてのコースであり、隊を分けることに不安もあったが、山中が完全に闇に包まれる前にテントを設営させることと水の確保を優先し、先に幕営予定の杉ヶ越の神社を目指した。

 夕日が山にほぼ隠れた頃、ようやく幕営予定地にたどり着く。神社は何年も人の手が入っていないようで朽ちていたが、屋根は残っており雨風は凌げそうであった。その周りは少しならせばテントが数張張れるほどの広さがあった。
 そこに急ぎテントを張り水場を探し始めたが、その頃には既に日も暮れヘッドランプがなければ何も見えないほどの暗さであった。それでも水場を探すも見当たらず、神社の周りを歩き回っていると石井が合流したため水の確保は断念する。
 食事を食べ終えると疲れが一気に出てきて片づけを終えると深い眠りについた。
 4日朝
 前日の疲れもあり朝寝坊してしまう。
 この日も歩行距離は長くなりそうだが、地図によると夏木山を過ぎると安心して進めそうであったため、落ち着いて食事を済ませ準備に取り掛かる。幕営地は傾山と新百姓山の鞍部に位置しており、歩き始めからしばらくは登りが続くも、昨夜十分な睡眠がとれたこともあり、思いのほか足取りは軽い。
 新百姓山を過ぎ、しばらくはなだらかな尾根筋を進む。周囲は紅葉した木々に囲まれ、全身で秋山登山を愉しむ。しかし、桧山山頂を過ぎると一転し、穏やかだった登山道はロープや梯子がかけられた岩壁に変わりスリリングな行軍を強いられる。
 夏木山までに登山者三人とすれ違うが、いずれも慣れた様子であり、危険地帯にも関わらず単独で頻繁に来ているそうだ。今回の縦走ではすれ違う登山者は全員単独行であったが、最近の登山は単独行がトレンドなのだろうか。
夏木山への縦走路にかけられた梯子
ロープがかけられた岩場をトラバース
 夏木山山頂まで慎重に進むと、そこから先は再び紅葉が彩る穏やかな縦走路が続き、ようやく周囲の景色を眺める余裕ができたことに気づく。すれ違う登山者もおらず、静かな縦走路をマイペースに進みながら、時折木々の間からこれまで歩いてきた傾山山頂から延びる縦走路を眺めては、達成感を感じ無意識にほおが緩む。
 夏木山を過ぎ五葉岳にたどり着く。
 五葉岳は今回の長い縦走路の丁度へそにあたり、北に傾山と祖母山方面に連なる縦走路、南にこれから向かう鹿納山や大崩山の下ワク塚の岩峰群を眺めることができた。
 改めて長い縦走路であることを思い知ることになったが、特徴的な峰々を眺めていると登頂意欲が湧いてきて、これこそ縦走登山の醍醐味だなと、しみじみと感じる。
傾山
 五葉岳山頂辺りから急に雲行きが怪しくなり、空は黒い雲に覆われ冷たい風が吹き始める。
 石井によると寒気が流れ込み今夜は気温がぐっと下がるそうだ。幕営予定地まではまだ少し距離がある。
 明日は大崩山山頂を踏んだのち、来た道を引き返し、五葉岳まで戻って兜巾山から沢沿いを下る長い行程。少しでも大崩山に近い場所にテントを張りたい。山頂からの眺めを楽しむのもそこそこに、先を急いだ。

 五葉岳山頂を下り、お姫山、鹿納の野を通過し、鹿納山を目指す。鹿納山は特徴的な山容から鹿納坊主とも呼ばれていて、遠くから眺めてもすぐに分かる。鹿納の野までは歩きやすい道であったが、そこを過ぎると急に道はあれだし痩せ尾根の連続に早くここを抜けたいと気持ちがはやる。
 鹿納山の山頂まではざれ場で手がかりも少ない。落石に注意しひやひやしながら慎重に登る。山頂からは360度視界を遮るものがなく、遠くまで見渡せる。空は依然として黒い雲で覆われているが、雲の狭間からは光が差し込み、光の階段のようで美しい。

 鹿納山山頂からの下りは登り以上に神経を使った。少し踏み込んだだけでも落石が起きそうなため、先頭を行く石井とは距離を開け、慎重に一歩一歩下っていく。
 山頂から比較的安全な場所まで降り、しばらく進むとテント場としては申し分のない、テント一張分ほどの開けた広場があり、これ幸いと急いでテントを張った。風も強くなってきたため、テントを張り終えると急いでテントの中に潜り込む。
 山行二日目もこれといったトラブルもなく、夕食を終えるとすぐに眠りについた。
 
 <後編に続く>
( 文/写真/トラック図:浅原 )
傾山~大崩山縦走(後編) →
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