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花の白山を訪ねて③
(室堂~弥陀ヶ原~観光新道~別当出合)
ニッコウキスゲのお花畑
日 時  2017年7月21日
天 候  晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程 室堂(7:15)~ 黒ボコ岩(7:45)~ 殿ヶ池避難小屋(8:50-9:05)
~ 別当坂分岐(10:35)~ 別当出合登山口(11:50-12:15)~
別当出合駐車場(12:25)~ 市ノ瀬 ~ 大野 泊
 目覚めるともう明るい。相部屋のみなさんはお1人を除いて誰もいない。驚いていると「ご来光を見に行った」と教えられる。傍に寝ておられた我が家より年長のご夫婦も・・・?ご主人は足がご不自由と言っておられたのに。かなり整備されているとはいえ暗い登山道を山頂までは大変だろう。それにしても、みなさんのお出かけにまったく気づかず、2人とも眠り続けていたとは。特にご来光を見たいと思ってはいなかったが、何だかおさぼりしてしまったような感じがする(Mはまったく無頓着)気を取り直して朝ご飯を食べに行こう。

 食堂に行くと三々五々散らばってお食事中の永平寺の雲水さんが目につく。昨日の厳かなお勤め中の姿とは打って変わってリラックスな様子についつい声をかける。「普段のお食事は精進ですか?」変なおばさんが突然不躾な質問をしても「このような鮭を頂く事はありません」とニコニコ顔で返事をくださる。朝食メニューの定番塩鮭も、雲水さんにとっては新鮮でご馳走なのかな?

 白山の思い出にと購入した花のガイド本とTシャツをザックに詰め出発する。今日もいい天気だ。歩き始めてすぐに五葉坂の下りとなる。眼下に広がる弥陀ヶ原の壮大な景色についつい足が止まってしまう。
弥陀ヶ原へ下る 別山方面にかかる滝雲
 《天空の○○》《雲上の○○》とテレビや雑誌でよく表現される絶景が、いま目の前に広がっているというのに、お構いなくドンドン下って行くM。こんなめったにない景色、写真撮らなくていいの? 2人の距離は広がるばかりだが後悔しないため、しっかり撮っておこう(上手く撮れてはいなかったが)さぁ追いつかないとと気持ちは走っているが足がなかなかついて行かない。五葉坂を下り切ったエコーライン分岐で待っていたMにやっと追いつく。
御前峰を振り返る  前日渡った水屋尻雪渓が見える
 広々と開放的な弥陀ヶ原はまさに天空の楽園だ。五葉坂の悪路とは打って変って足に優しい木道を行く。行く手に見える尾根(チブリ尾根、別山方面か)には見事な滝雲がかかっている。振り返れば昨日大汝峰からの帰路に渡った水屋尻雪渓が白く輝き、御前峰も見送ってくれている。標高2702mの白山は我が家が久々に挑んだビッグな山だが、お天気に恵まれたおかげで優しく穏やかに迎えられ本当にラッキーだったと思う。
雲湧く弥陀ヶ原を行く
 弥陀ヶ原を突っ切ると黒ボコ岩に到着だ。ここで砂防新道を左に見送り観光新道へと進む(黒ボコ岩の下にある水場を知らなくて、延命水を飲めなかったのが残念!)入山前に立ち寄った市ノ瀬ビジターセンターで出会った登山者から「観光新道の下りは長かったがお花畑が素晴らしかった」と聞かされていた。その言葉通りニッコウキスゲやイブキトラノオの群落を始め色とりどりの花が次から次に現れる。がやはりコマクサの姿は無い。昨日、コマクサを見かけない事に気づき相部屋で隣りの方に訊くと「白山にコマクサはありません」と教えられた。何年か前、大汝峰の辺りに誰かが植えて段々と増えていったが、本来白山には自生していなかった花と除去されたらしい。高山植物の女王とまで言われる可愛いコマクサだが、白山本来の環境を守るためやむをえなかったという事か・・・少し寂しい気もする。
お花畑が続く観光新道
 相変わらずのんびりと下っていると永平寺の一行に追いつかれる。ただちに避けたものの60人の大部隊、長い行列も飛び飛びで前後に挟まれサンドイッチ状態で下って行くことに。雲水さんの足元はお揃いの白のスニーカーだが頑丈な登山靴を履いていても軽やかな身のこなしについて行くのは大変だ。それでも遥か下に見えていた殿ヶ池避難小屋まで頑張り一息入れる。甚ノ助の避難小屋もそうだったがこの小屋も立派だ。何より助かるのはトイレがあり手も洗える事だ。
殿ヶ池避難小屋に到着する
 下りも後半分と思うと気が緩み、気がつくと、さっきまで大勢の雲水さんに囲まれていたのに、いつの間にか2人きりマイペースの復活だ。ここまで随分と下ったような気がするが、まだまだ尾根道は続いている。雲水さんの姿も他の登山者も視界から完全に消えてしまったがササユリ、クルマユリ、シモツケソウ・・・の花々は消える事無く咲いている。何も考えずデジカメで撮りまくっていたら電池切れとなりMに対応してもらう。
まだまだ続く縦走路
 別当坂分岐からは急坂の下りとなる。登って来られた団体さんの「後どれくらいですか?」の問いにどう答えていいのかと迷う。ここまでの登りが大変だったのだろう。市ノ瀬で出会った方が滑り易かったと言っておられたのはこの辺りかな? 足場の悪い急な下り、心して下る事にしよう。尾根道に比べ視界の無い林の中、急な下りが続き神経を使う。単調な景色はその後も延々と続きさすが飽いてしまう。もうそろそろと期待を込めて下っていると・・・あれは確かに吊り橋。やっと見えた! 樹間に別当谷の吊り橋が覗いている。
可愛いダイモンジソウ
 3日間の白山登山を無事終え愛車まで帰り着く。計画では南竜山荘1泊、室堂2泊と計3泊のつもりだったが、2泊で当初の予定コースを歩けたので、今回は欲張らず下山した。初挑戦で不安もあったが快適に歩けて、良かった! 良かった! お天気の神様 心から《ありがとう!!!》
白山周回トラック図
 帰宅後、ずいぶん前の事だが宇部山岳会の白山市民ハイキングに参加した山友達Iyさんが来宅、その時の話を聞く事が出来た。別当出合から登り、室堂で1泊、2泊目は南竜山荘泊り、3日目別当出合へ下山だったようだ(その上、帰路の途中の彦根で宿泊、伊吹山にも登るつもりが、台風のため登れなかったとの事)その頃、我が家は子育てなどで山どころではなく会から遠のいていた。今回、改めてその時の様子を聞き、当時、市民ハイキングのリーダー的存在であったO先輩の凄さを認識する。2泊3日の白山 我が家は、自分達の事だけで精一杯だった。今の自分達より若かったとはいえ大勢の市民のみなさんを事故無く安全に白山に案内できたとは!! もちろんO先輩1人で出来る訳ではなく沢山の会員の協力あっての事だったろう。

 今Iyさんは登山活動休止中だが、白山だけでなく市民ハイキングの思い出がいっぱいで「連れて行ってもらっちょって良かった」が口癖だ。O先輩がお元気なうちにこの言葉伝えたかったなぁとしみじみ思う。「連れて行ってもらっちょって良かった」Iyさんの何気ない一言・・・同じような思いの人は、他にもたくさんいるかもしれない。
( 文・写真:斉藤(滋)  写真・トラック図:斉藤(宗) )
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