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花の白山を訪ねて②
(南竜山荘~室堂~御前峰~池巡り~大汝峰~室堂 )
水屋尻雪渓を渡る
日 時  2017年7月20日
天 候  晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程 南竜山荘(6:45)~ アルプス展望台(7:50)~ 室堂(9:30-9:45)
~ 御前峰(10:30)~ 池巡り ~大汝峰(12:25)~ 室堂(14:50) 泊
 ぐっすりと眠れ清々しい朝を迎える。今日の予定は室堂まで登り、御前峰ピストンまでは決まっている。その後は天候、体調で臨機応変にと相変わらずの軟弱ぶりだ。朝食もお弁当にせず小屋で頂く事にする。温かいお味噌汁が美味しくておかわりまで頂く(食欲はいつも絶好調!)取り敢えず室堂までの頑張りと思うと気分も楽、元気に小屋を出発する。キャンプ場への道を左折すると広々とした草原の中に緩やかな木道が続いている。小屋から室堂へは4コースあるがこの展望歩道はガイド本によればアルプス連峰の眺望が良く、お花の種類が多いらしい。
お花畑の中を行く展望歩道
 歩き始めるとすぐに現れたチングルマ、キヌガサソウ、クロユリ、サンカヨウ、ハクサンシャクナゲ、ショウジョウバカマ・・・まさにオールキャストのお出迎えだ。それにしてもクロユリがやたらと目につく。昨日も何枚も撮影したがついついシャッターを押してしまう(一向に前に進まない)
イワギキョウ
 誰にも出会わず登っていると沢沿いの雪渓に飛び出る。先行の2人がアイゼン装着中だ。少し急な沢渡りに大事を取っておられるようだ。アイゼンは不要と判断して持参していないが<BR>
不味かったかな・・・と見渡すと雪渓を通らなくても安全に渡れる場所発見、ホッとする。おかげで一足早くアルプス展望台に到着、このコースで出会った唯一のいや唯ニの登山者と共に展望を楽しむ。御嶽山、乗鞍岳、槍~穂高連峰が並んでいる。
雪渓を避けて登る
 先行したのは束の間、また2人きりののんびり登行となる。急坂から解放されハイマツの中を行く登山道はまさにお花畑、真正面には目的地の御前峰が大きくどっしりと聳えている。ビッグな山の人気コースで2人きりとは贅沢を通り越し、何だか不思議な気がする。まるで物語の世界に入り込んでいるような心境だ。平瀬道と合流し、大きな雪渓を渡る。下界の猛暑とは別世界の爽やかな風が吹く。
白山最高峰の御前峰た
 雪渓を渡り終え平坦な道を行くと赤い屋根が見え始める。室堂に到着だ(ここにもクロユリの群生が、以後あちこちで見かける)大きな建物が建ち並ぶ室堂は多くの登山者が行き交っている。メインらしい建物(室堂センター)に入り受付を探すと、宿泊の受け付けは午後かららしく荷物も屋外の板敷に自己責任で置いてくださいとの事だ。早速サブザックを取り出し貴重品と雨具、ペットボトルで軽装のMに対し、心配性の私はザックを置き去りに出来ない。よく整備された登山道を相変わらずのペースで進み遂に御前峰に登頂、まずは記念の写真を撮る(撮っていただく)見渡せば360度の大展望が広がっている。眼下には室堂の赤い屋根、振り返れば青い瞳のような小さな池・・・早くおいでと呼んでいるようだ
御前峰から大汝峰を望む
 御前峰に登り一応今日の目標は達成出来たがまだまだ時間が残っている。池巡りをしながら大汝峰に向かいたいがMもその気のようだ。足場の悪い瓦礫の急斜面を慎重に下って行く。小さな雪渓を登り返して振り返ると荒々しい剣ヶ峰に抱かれた紺屋ヶ池が見える。この辺りは小さな池が点在し心和む所だ。さらに登って行くと紺屋ヶ池より一回り大きな翠ヶ池が真っ白な雪渓と青い空の間でひっそりと碧く佇んでいる。 なんとも美しい風景だが、この辺りは踏み跡が交差していて分かり辛く悪天時は迷いそうだ。大汝峰はすぐ目の前に見えていて近道できそうだが、遠回りしてもしっかりした踏み跡を辿り、室堂からの最短コース(メインコース)に合流する。さぁ大汝峰へ最後の登りだ。
大汝峰へは岩場の登り
 岩場の急坂を頑張る事しばし、広々とした大汝峰山頂に登り着く。辺り一帯は色とりどりのお花がいっぱいだが何故か登山者が殆どいない(1人だけ)本当はこんな所でのんびりしたいのだが、初めての山、未知のコースを行くとあって、あまり呑気にしておれない。帰りは少し遠回りして一旦真反対の七倉山方面に下り、トラバース道に合流してUターンするつもりだ。いくつかの踏み跡があるので目的地にシルバコンパスをセットし途中の標識で再確認し下って行く。殆どの登山者は御前峰辺りで引き返すのかトラバース道に入ってからも2人きりの静かな歩きだ。
大汝峰から七倉山方面へ下って行く
 メインコース合流地点まで帰り着き、一息つきながら室堂までのコースを相談する。最短コースよりほんの少し時間がかかりそうだがお花畑を通って帰るとしよう。小さな池巡り、雪渓歩き(水屋尻雪渓)、色とりどりの花、花、花、疲れを忘れて満喫し室堂に帰り着く。
お花畑で見つけた白いイワカガミ
 宿泊手続きを済ませ荷物を置いたら早速、室堂ウオッチング・・・と神社の前に神主さんならぬ大勢のお坊さん(?)聞けば研修登山で来られた永平寺の雲水さん達で総勢60名。今から登山の安全と遭難者の供養のお祈りをされるらしい。一般者もどうぞという事で参加させていただく。大晦日のテレビ放送《ゆく年くる年》で何度か中継され憧れていた永平寺、昨年の秋山の帰りに念願かない訪れた。あの時「大晦日につかれる鐘はどれですか?」とミーハー丸出しで訊ねたらニコニコ顔で教えてくれた雲水さんも、ここにおられるのだろうか?

 夕食を済ませ相部屋のみなさんと寛ぐ。今夜も詰め込まれる事無くゆったりスペースで有難い。充実の一日に満足し眠りにつく。
( 文・写真:斉藤(滋)  写真:斉藤(宗) )
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