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2017年 春の市民ハイキング(九重山)
山行日  平成29年5月28日(日)
山 域  九重山(久住山・中岳・天狗ヶ城)
天 気  快晴
参加者  45名(一般30名  会員15名)
 会員 江本(CL)・石井(SL)・高田・大岡・村田・村岡・佐々木・米澤・矢野・
     山根・兼安・井之上・吉田・斉藤(宗)・斉藤(滋)
行 程  市交通局(4:50)~ 山陽道・東九州道・大分道・やまなみハイウェイ ~ 牧ノ戸登山口(8:20-8:30)~ 扇ヶ鼻分れ(10:10)~ 久住分れ(10:40-10:55)~ 久住山(11:15-11:25)~ 御池(11:50-12:30)~ 中岳(12:50-13:00)~ 天狗ヶ城(13:15)~ 久住分れ(13:40-13:55)~すがもり越(15:05)~大曲登山口(15:50)~ バス駐車地(16:10)~ 市交通局(19:50)
 ミヤマキリシマで全山ピンク・・・とは期待できないが早咲きの花がちらほら咲いているかもしれない。
 山開きの来週(6月4日)は九重山域どこも混雑が予想される。満開の華やかさはないかもしれないが大混雑を避けての九重山市民ハイキングが計画された。
 市民のみなさんが安心して参加出来るよう事前の下見など準備を進め、今日を迎える。天気予報は晴れ!絶好の登山日和だ。
 予定より早く4時50分に市交通局を出発、幸先のよいスタートをきる。途中《吉志SA》と《道の駅ゆふいん》でトイレ休憩があり助かる。我が家は2人とも後期&前期高齢者でお互い持病もある。毎朝飲む高血圧の薬は利尿作用があり団体行動のバス旅は不安だ。水分を控えるかと心配していたが「しっかり水分は摂ってください。必要なら臨時休憩も取りますから」の江本リーダーの言葉に一安心。少し恥ずかしいが高齢者にとっては切実な悩みなのだ。

 順調に牧ノ戸登山口に到着、満車状態の駐車場を一旦通り過ぎ、少し下った空き地でUターン、再び登り返した空きスペースでバスを降りる。《道の駅ゆふいん》で既に身支度を整えているので、ここではトイレ休憩のみで登山を開始する。沓掛山への急坂はしんどいが高度を稼ぐにつれて広がる風景に歓声が上がる。株によっては満開の、あるいは五分咲きのミヤマキリシマが出迎えてくれ、可愛いイワカガミも見つける。
満開のミヤマキリシマ
 沓掛山に登り着くと大展望が広がっている。阿蘇山も目の前だ。景色を楽しみながら各自、水分補給や衣服調整を行う。渋滞になりやすい沓掛の岩場も問題なく下り、アセビの新芽が輝く縦走路を進む。右を見ても左を見ても緑がいっぱい。慌ただしい日常生活から解放され気分は上々、足取りも軽くなる(?)

 星生崎直下の岩場を越え久住分れに到着する。目指す久住山は大きく目の前に迫っているが逸る気持ちを抑え、まずはトイレと急ぐ。新設されたトイレの入口に協力金を呼びかける表示がありボックスが設置されている。事前に車中で紹介されていたので、みなさん準備した100円硬貨を入れておられる。登山者にとって(特に女性)トイレ新設は本当に有難い。この新しいトイレがすぐ隣の避難小屋のようにならなければいいが・・・と切に願う。20年位前の話だが家族ハイキングで避難小屋に入った時、放置されたゴミを見て「ここはゴミ箱?」と子供達が言った事が思い出される。不自由な山の中に、せっかく建てていただいたこれらの施設が、これからも気持ちよく利用できるよう、一人ひとりの心がけが大切だ。
久住分れにはトイレが新設されている
 さていよいよ久住山への登りにかかる。小さな岩&石ころだらけの足場の悪い登りだが、江本リーダーの的確なコース取りで意外と楽に主稜線に上がる。眼下に広がる久住高原の景色に疲れが吹っ飛び、市民のみなさんも元気に九重山群の主峰久住山に登頂! 笑顔で記念写真に納まる。
主峰久住山への最後の登り
久住山々頂での記念写真
 昼食は登山者で混雑する山頂を避け、御池まで下って摂ることにする。会を支える中心メンバー達が運び上げた水で、美味しいコーヒー&スープが出来上がっているだろう。
 御池の畔のにわかカフェには黒いサングラスのおじさんが3人、風采とは似つかない優しい声で「スープをどうぞ」と市民のみなさんにお勧め中だ。暑い日差しの下だが、汗をかいた後なので少し塩気のある温かいスープは殊のほか美味しい(暑い中のボッカ、有難うございました)
にわかカフェトリオ
 エネルギーの補給も終わり時間にゆとりもあるとの事で、九州本土の最高峰中岳へと向かう。
 御池の畔を半周して尾根に上がり、右折して一登りで中岳山頂だ。ここも飽きない風景が広がっている。坊ガツル湿原の彼方に聳える双耳峰は由布岳、ミヤマキリシマの開花が待たれる平治岳はまだ色づいていない。一際鮮やかなピンク色は大船山手前の立中山だ。絶景にいつまでも浸っていたいが、狭い山頂なので独占はできない。慎重に往路を引き返す。
御池の畔を行く
中岳から三俣山を望む
 尾根の鞍部まで下ったところで市民のみなさんの元気に押され(?)江本リーダーは目の前に聳える天狗ヶ城へと進む。予定の久住山、中岳を制覇し天狗ヶ城はおまけ登頂となる。眼下に見える御池の碧さ・・・美しく神秘的な光景は、頑張ったご褒美だ。
中岳から天狗ヶ城に向かう
 久住分れで再度トイレ休憩後、北千里浜へと下る。足場の悪い急坂の下りで先頭パーティーと後続パーティーが段々と開いて行く。健脚の江本リーダーについて行ける市民のみなさんに脱帽! 脚力、体幹をしっかり鍛えておられるのだろう。中間サポート役のつもりだが転倒すればもう後が無い身、サポートどころか我が身の事で精いっぱい状態となる。慎重に無理せずゆっくりと下らせてもらおう。後続パーティーには石井サブリーダー他、いざと言う時には背負って歩ける程の強力メンバーがガッチリガードしているので心配は無い(さすがに私は背負って貰えそうにないが)
久住分れから北千里浜に下る
 ようやく悪場を抜け北千里浜に下り立ちホッとする。さぁスピードアップと少し急ぎ足で進む。時間差はあまり無いかも知れないが先頭集団は既に、すがもり越の登りにかかっている。セコからサードにギアチェンジ! このオーバーワークが堪えたのか? すがもり越の登りにかかった途端、左右の太腿に激痛が走る。よくある痙攣だが我が家山行の時のように「ギャー!!! 痛い!!!」と騒ぐ訳にはいかない。無言で歩を進めるが辛い(ポカリスエットもしっかり飲んだし、塩飴も舐めたのだが)いつもの特効薬さえ効いてくれない(市民のみなさんのいざという時にと準備しながら、自分が飲むはめに)なんとか、すがもり休憩地点に辿り着けホッする。

 一休憩後、いよいよ最後の行程に踏み出す。後は大曲登山口への下りだけだから、なんとか持ちそうだ。内心ホッとしたものの心中穏やかではない。市民のみなさんをサポートどころか、このままでは足を引っ張りかねない。うろたえても仕方ないが、やはり落ち込む。市民のみなさんは元気に歩き通され全員怪我なく事故なく待機中のバスに帰り着く。

 1年で最も日が長い今の季節、帰路も東九州道の新鮮な車窓風景に退屈しない。午後8時前に市交通局に無事帰着し山旅を終える。リーダー、サブリーダー、コーヒー隊、点呼係、医療担当、不参加の裏方も含め、会員みんなでこの市民ハイキング成功を祈ってきた。参加いただいたみなさんには楽しんでいただけただろうか? 次回予定の雪山ハイキングで再びお会いできるよう、私も頑張らねば・・・。
( 文:斉藤(滋)  写真:江本 井之上 斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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