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大山弥山東稜
日時  平成29年1月28日(土)
天 候  快晴
メンバー  林、内田、鹿野(会員外)
行 程  博労座駐車場6:50~元谷7:40~東稜取付8:50~主稜線14:40~博労座駐車場15:50
 先週の寒波で大山でもかなりの積雪があったようだ。ラッセルを覚悟して、今シーズン初の大山へ向かった。
 いつものように夜中のうちに米子入りし、軽く一杯のつもりが飲み過ぎてしまう。起床すると5時過ぎだった。予定より1時間以上の遅れに慌てて準備をする。
 南光河原の駐車場が一杯だったので、博労座に車を停め、大山寺を7時前に出発した。
大山寺でもかなりの積雪だ
 大神山神社を過ぎたところでワカンを装着。林道に出てから元谷までよく踏まれており、快調に飛ばす。元谷からも雪は良く締まっている上、弥山に向かうトレースがあった。天気は快晴。素晴らしい一日となりそうだ。

トレースは弥山西稜に向かっているので、取付き手前で登攀準備をしてから、東稜へ進路を取る。途端に身体が雪に沈み、膝までのラッセルとなった。東稜の取付きまで少しの距離が長く感じられる。
東稜の取付きへラッセル
 最初のピッチは林が行く。雪は安定しておらず、ずるずると崩れてなかなか足が決まらない。慣れない雪質に戸惑っていたが、登るにつれて、ラッセル登攀するコツを掴んだようだった。
崩れる雪の斜面を登る林
 その後はコンテでリッジを進み、再びスタカットに切り替える。ここも林がトップで登った。
 次第に傾斜が立ってくる中を三人で交代しながらラッセルで登る。ルートは明瞭で迷う箇所はないが、雪に足がとられ、思った以上に時間がかかっている。
 右の別山中央稜を登るパーティーを横目に見ながら、ズブズブの斜面やリッジを越えて、じわじわと高度を上げた。
ズブズブの斜面をコンテで登る
 時間の経過に少し焦ってきた頃、ようやく前方に東稜上部の雪壁が現れた。ここからがいよいよ核心だ。
 直上するか、右のブッシュの目立つルンゼを進むか、ルート取りに悩みながら、内田が登攀開始。
雪壁に向かう内田
 細い灌木にランニングを取りながら直上するが、動荷重がかかれば簡単に折れてしまうだろう。ロープ一杯まで伸ばし、一旦、ピッチを切ったが、枯れ木のような枝しか支点がとれない。
 傾斜がきつく、足場も悪いので、林は一つ手前の支点で待機してもらった。ここは右のルンゼを行った方が良かったかもしれない。
ビレイ地点でフォローを迎える
 そこからブッシュを掴んで右へ乗っ越すが、最後の雪壁まで50mでは足りないので、手前の安定した場所で再びピッチを切った。
 最後の壁は上部が被り気味のブッシュとなる。ブッシュの雪をピッケルで叩き落として、強引に越えた。
被り気味のブッシュを越える
 後は傾斜も緩くなるので、ロープを解除。
 飛行機雲が縦横に走る青空に向かって稜線を歩くだけ。絶景の縦走路に出て、三人でがっちりと握手を交わす。取付いてから6時間近くかかっていた。
青空に向かって
 この時間でも登ってくる人がいるのは人気がある山の証拠だろう。時間が遅いので、縦走は次の機会に。
 弥山から夏道登山道を一気に下り、帰路についた。
主稜線で仲間と
 決して雪の状態は良くなかったが、素晴らしい天気の下、強力なメンバーで雪稜登攀を楽しむことができた。今後も状況に応じた様々なリスクを把握した上で、安全登山に気をつけたい。
( 文:内田、写真:内田・鹿野 )
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