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大山弥山尾根西稜
山行日  2016年1月16日
天 候  晴れ
メンバー  内田、鹿野(会員外)
行 程  南光河原駐車場5:15~元谷6:00~(元谷小屋)~弥山尾根取付8:00~
主稜線10:20~(弥山山頂碑)~南光河原駐車場11:40
 内 容
 冬なのになかなか雪が降らない。年末から雪を待ち望んでいたが、ようやく大山でも積雪があったという話を聞いて、今シーズン最初の北壁に行ってきた
 前日夜に山口発で中国道から松江道を使って、約3時間半で米子に到着。高速代はかかるが、やっぱり早い。仮眠をとった後、南光河原駐車場に移動し、5時15分に出発した。
 大神山神社奥宮までの参道には雪が少ない。北壁に雪があるのか不安に感じながらも、元谷までの道を快適に進んだ。
 明るくなるまで時間があるため、元谷小屋で小休止をとった後、トレースのない雪原を北壁に向かう。
 最近降ったばかりの雪は締まっておらず、雪原の表面には石が露出している箇所もあり、なかなか歩きにくい。
 次第に空が明るくなってくると、周囲が見えてきたが、今年の元谷の積雪状況に驚いた。
 弥山沢から元谷に続く沢は雪に埋まっておらず、北壁の尾根は灌木に覆われている。 弥山尾根もブッシュだらけで、登れるかどうか分からない。ともかく行けるところまで行って確認することにした。
雪が少ない元谷(正面中央が弥山沢)
行く手を灌木に阻まれる
 しばらく尾根上を進むが、ラッセル&灌木がうるさいので、沢に降りると、こちらもかなりのラッセルとなり、遅々として進まない。
 途中、装備を整えて、西稜に取付いたのは、元谷から2時間近くが経過していた。ずっとブッシュが続いているので、どこからが西稜なのかも判然としなかったが、登り易そうなところを見定めながら登攀開始。
取り付くのにも苦労する
登攀開始
 西稜の下部でリッジに上がり込むと高度感が出てくるが、ブッシュが邪魔なためロープは使わなかった。
 登攀といっても、基本的にはブッシュを掴んだ木登り&ラッセル。昨日までに降った雪は締まっておらず、深いところでは腰近いラッセルとなり、体力を奪っていく。
 右手の別山、左手の三鈷峰の荘厳な姿に励まされながら、少しずつ高度を上げていった。
木登り&ラッセル
元谷を見下ろす
別山に励まされる
 上部まで登ると少しはましになるが、疲労の溜まった足は重く、なかなか身体が上がらない。ほとんど後半は鹿野にトップを行ってもらった。
 主稜線手前では薄くガスが広がり、幻想的な雰囲気が醸し出される。振り返ると、ガスに陽が当たり、初めて目にするブロッケン現象が嬉しい。
 10時20分頃、快晴の下、ようやく純白に輝く稜線に出た。今シーズン初めて目にする主稜線の先に剣ヶ峰が美しい。
薄いガスが広がる
剣ヶ峰を望む
 西稜の状態から、主稜線の雪質に不安があったため、剣ヶ峰へはまたの機会とする。
 一応、稜線上の様子を確認してから、今回は夏道を一気に下った。六合目避難小屋でアイゼンを外した後、鹿野はグリセードで滑走していく。追いつこうとするが、何度も転びながら、ヘロヘロになって駐車場に到着した。
 まだ雪が少ないゆえの苦労もあったが、天候に恵まれたこともあり、今年最初の北壁を楽しむことができた。今後も気を引き締め、謙虚に北壁と向き合いたい。
( 文:内田、写真:内田・鹿野 )
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