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錦秋の九重山系 大船山、三俣山
日 時  2015年10月18日
天 候  快晴
メンバー  江本、関原
行 程  10月18日、宇部(3:00)~宇部I.C.(高速道路利用)~九州自動車道~東九州自動車道~
湯布院I.C.~やまなみハイウエー~長者原(6:00~6:30)~雨ヶ池(7:20)~
坊がつる(7:45~8:15)~段バル(9:10)~大船山(9:30)~御池(9:35~10:00)~
大船山(10:10)~坊がつる~法華院(11:25~12:10)~すがもり越(12:40)~
三俣山(本峰:13:10~北峰:13:40)~すがもり越(14:45)~長者原(15:45-16:20)~
やまなみハイウエー~湯布院I.C.~東九州自動車道~九州自動車道~中国自動車道~
宇部I.C.~宇部(19:30)
 大船山の紅葉が見頃との情報を得て、4年前と同じコースで歩いてみることにした。
 今年の大船山の紅葉は、これまでよりピークを迎える時期が若干遅いようだ。また10月に入ってからも日中気温が高い日が続いたが朝晩はしっかり冷え込んで一気に紅葉が進んだためか、落葉は少なく御池周辺を真っ赤に染める見事な紅葉であった。
 私のような会社勤めの登山者が日曜日に紅葉のピークに巡り合うことは難しいのだが、今回は二度とは無いと思われる幸運に恵まれて、見事な紅葉を十分に堪能する事が出来た。
 朝3時に宇部を出発し、夜明け前に長者原に到着。
 春のミヤマキリシマのシーズンほどではないが登山者は多く、登山口に近い駐車場は満車状態だったので、空きスペースを探して少し離れた駐車場に移動する。
 来るたびに駐車場が増設されているし、よく環境整備されていると感じた。
 出発の準備が整う頃には周囲は明るくなりヘッドランプ無しで登山開始。前回同様、長者原から雨ヶ池経由で坊がつるを目指した。
 雨ヶ池に近づくと先行していたパーティーに追いついて登山道はにぎやかな九重登山らしい雰囲気になる。
 日差しは少しずつ強くなるが、足元の気温は未だ上がりきっていないためか踏み荒らされた霜柱で白くなっている。雨ヶ池は木道も整備され歩きやすくなっていた。雨ヶ池を過ぎると樹林帯に入る。
 樹林帯を抜けると視界が開け、坊がつるの草紅葉が一面に広がる。逆光だが構わず写真を撮る。どうせ写真は見た目ほどきれいには写らないと判っているがシャッターを切らずにはいられない。
 テントサイトには色とりどりのテントが張られており、テント泊した登山者が朝の時間を思い思いにゆったりと過ごしていた。にぎやかなテントサイトも日陰に目をやると霜で真っ白だった。
秋の坊がつるの朝
 坊がつるでキャンプを楽しむ人をしり目に大船山を目指す。
 ゆっくりでしか歩けないが、前を歩く登山者からどうぞお先にと道を譲られ、時々知り合いに声をかけられ挨拶を交わしながら1時間弱で段バルに到着。
 段バルから望む大船山は、斜面は一面紅葉で覆われ秋真っ盛りであった。空は青く澄み渡り、遠く阿蘇の高岳や根子岳をはっきり望むことができる。
 写真を撮っていると突然阿蘇山から黒い噴煙が噴き上がった。紅葉に染まる大船山の華やかさとは対照的だ。
 段バルから写真を撮りながら時間をかけて大船山へ。
 山頂に立つと、山頂から御池にかけては息をのむほどの見事な紅葉が広がっていた。ほとんど落葉も無く、燃えるように真っ赤に染まった御池周辺の紅葉は見事であり、ただ見とれるばかり。
 写真を撮りながら、もっと多くの人にこの景色をこの場で見せてあげたいと思った。
段バル方面の紅葉を望む
大船山の紅葉
大船山御池の紅葉
 名残惜しいが、ここで一日を終えるわけにはいかない。次の予定があるので、腰を上げることにする。
 来た道を引き返し、坊がつるに下る。テントの数は先ほどとほとんど変わっていない。今日のコースの途中にある法華院温泉まで歩いてそこで一本立てることにする。
 法華院で購入した団子を味わいながらだらだらと休んで、出発しようと思ったところで関原が、お湯を沸かして昼にしても良いかと聞くのでさらに休憩時間を延長した。
 この時期にしては気温が高く、体が冷えることを心配する必要もなく、時間を気にせずに過ごす。次々に訪れる登山者を眺めていても先を急いでいる風には見えず、今をゆったりと楽しんでいるように感じた。関原の片づけが終るのを待って出発。
Ⅳ峰斜面のドウダンの紅葉
 すがもり越に到着すると、三俣山に続く登山道を上り下りする登山者の行列が見えた。
 大船山に劣らない登山者の多さだ。大曲から入れば短いアプローチで紅葉が楽しめるのも人気の理由の1つかもしれない。
 下って来た人が、三俣山が紅葉するのを知らずに登って、偶然、大鍋小鍋に広がる紅葉を見て感激したことを話しているのを聞いて、4年前の自分がそうだったことを思い出した。あの時よりも今年の紅葉の方が見事だが、感激は4年前の方が大きい。
 西峰で小休止して本峰に到着すると大勢の登山者が北峰の紅葉をバックに記念写真を撮っていた。誰もが来て良かったと思える圧巻の紅葉をしばらく眺めていた。大鍋の底まで下りてゆっくりしようとも考えたが、御鉢巡りをする行列を見て思いとどまった。
 辺りでは女性登山者がシートを敷いてラーメンを調理して食べていたが、われわれは紅葉で満腹で、何も食べたいとは思わなかった。
 下山予定時刻から逆算しても、もう少し時間に余裕があるが、今日はもう十分だった。関原も同じ気持ちということで、すがもり越から硫黄山道路経由で下山することにした。他の登山者も下山を始めている。
本峰から北峰を望む
大鍋で休息中の登山者
北峰南面の紅葉
 すがもり越では休まずにそのまま硫黄山道路経由で長者原へ下る。
 途中登山道にショートパスして再び硫黄山道路に合流して少し歩いたところで登山者に注意を喚起する立て看板が目に付いた。「最近午後から入山して夜まで下山できずに遭難する事故が急増しているので、午後からの安易な入山は控えてください。」と書いてある。そういえば、15時を回ったこの時間に、登っていく家族連れとすれ違った。小さな子供を背負っていたし、どこまで行くのかはわからないが慎重に行動して事故の無い事を願うばかりだ。
 長者原に近づくと散策する観光客が目に付くようになる。このあたりの木々も色づいている。
 大船山や三俣山の紅葉も良かったが、長者原の紅葉も十分に秋を楽しませてくれる。天候にも恵まれ、充実した秋の一日だった。
     
長者原付近の硫黄山道路の紅葉
( 文・写真 : 江本 )
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