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琴引山・大万木山(島根県飯南町)
日 時  2015年9月20日~21日
天 候  20日 晴れ   21日 曇り時々晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)  N(家族)
行 程  9月20日 琴引山
 宇部(6:05)~ 中国道 ~ 三次IC ~ R54~ 琴引山登山口(10:05)~
 琴引山々頂(11:30-12:20)~穴神琴弾岩 ~ 敷波登山口(13;30)~
 琴引ビレッジ(14:10)泊

 9月21日 大万木山
 琴引ビレッジ(8:15)~ 位出谷P(8:35-8:45)~ 横手コース~
 滝見コース~地蔵尊展望台(10:40-10:55)~ 大万木山々頂(11:50-12:30)~
 渓谷コース ~ 位出谷P(13:50)
 N(娘)が帰って来ることになった。普段お殿様1人の面倒を見るだけでくたびれているのに、お姫様がやって来ては堪らない。家に居てはクタクタになりそうなので家の外に出かけたい。
 近場にいい山はないかな? 思いついたのが琴引山と大万木山。
 早速宿を探すがシルバーウイークとあって何処も満室、三瓶温泉辺りにないかと大田市役所に電話すると(宿の紹介をしてくれる観光協会などないかと)なんと両山のおひざ元飯南町の宿を見つけてくれた。願ってもない宿を見つけてもらい恐縮しきってお礼を言うと「次回はぜひ大田市にもお泊りを」とさらりと言われる。さすが世界遺産を抱える市、観光課の至れり尽くせりの対応に感謝し感心する。おかげでシルバーウイーク、シルバーらしくのんびり過ごせそうだ。
 9月20日 琴引山

 初挑戦の琴引山登山口に向かう。ガイド本を頼りにまずは琴引フォレストパークを目指す。
 5連休しかも好天とあって賑やかな登山と覚悟したが予想は大外れ。ひと気の無いスキー場の斜面を登りきると背丈程のススキの中に踏み跡が続き登山口の標識が現れる。
 ガイド本には出雲風土記や大国主大神などの記述があり古い歴史ある山らしい。
 沢沿いの道からジグザグの登りとなり大神岩など神話の世界を思わせる大岩が現れる。期待した紅葉には早すぎたがユキザサやマユミが赤い実をつけ単調な登りを慰めてくれる。
大神岩 押しても動かないよ
 尾根に上がると目の前の木陰でお食事中の団体さんが居て「お疲れ様!後50m」と声がかかる。登っている人が居たんだ・・・と少しホッとする。
 急斜面を上がり琴弾山神社の裏手から山頂に向かう。
 樹林の中の急坂を上がるといきなり大展望が開ける。360度遮る物が無い。三瓶山、大江高山がすぐに見つかる。地味な山頂までの登りがいっきに報われた瞬間だ。明日登る大万木山も見えたことだしお弁当タイムとしよう。
琴引山々頂 三瓶山が見える
 下山は少し引返し、穴神琴弾岩経由で敷波登山口へと下る。
 片足幅の谷沿いの道にかなり緊張するのも無理はない。尾瀬の燧ケ岳での不注意な滑落が頭に浮かんでMやNのようにトントントンと下れない。ほんの数年前までは「滑るから気をつけてね」とNに声をかけていたのに。
 展望のない単調な下りに飽いたがようやく木の鳥居がある登山口に下り立つ。後はアスファルトの林道を歩き朝の出発地に帰ればいい。強い陽射しの下、疲れると覚悟したが思ったより近く助かる。

 スキー場の下にある琴引ビレッジが今日の宿、山中で出会った団体さんご一行が日帰り入浴を終えてお帰りのようだ。
 畳敷きの部屋に案内され我が家も早速お風呂に。贅沢な部屋ではないが布団を敷き夕食までの時間を思い思いに過ごす。Nは読書?(持ち込んだ漫画本)Mは焼酎タイム、私は憧れの昼寝。家を出て大正解だった!
 9月21日 大万木山

 お弁当を受け取り宿を出発する。
 登山口への道中、黄金色の田んぼを見て安堵する(茨城や東北を思うと申し訳ない気がするが)近づく大万木山は青々していて紅葉の兆しすらない。ブナの黄葉目当てに大万木山に行くと報告すると「まだ早いじゃろう」と言われた加藤理事長、正解でした。久しぶりに黄葉のブナ林を歩けると思ったのだが・・・残念。

 最奥の位出谷駐車場に到着する。
 案内図によれば山頂までの所要時間は90分。ゆっくり歩いても早く着き過ぎる(お弁当は山頂でがいつものパターン)そこで山麓をトラバースして滝見コースから登り時間調整を図る。
 トラバースの横手コースはウォーミングアップにもってこいの穏やかな道だ。ふと気づくとNがこまめにどんぐりを拾っている。子供の頃からどんぐりが好きで何かを作ったりしていたが、大人になってもまだ遊ぶのか? 
紅葉はまだまだ・・・
 樹林帯を抜け明るい地蔵尊展望所で休憩する。
 山並みの奥に三瓶山が今日も見える。山は2の次、食べる事が1番のNに4等分して一切れ残った林檎を勧めると「アホな林檎はいらん」と来た。「アホな林檎?」「林檎はやっぱりシャキッじゃないとね」なるほど歯応えのない林檎は・・・思わず吹き出す。

 昨春に咲き誇っていたサンカヨウの群落を思い浮かべながらブナの林を進む。真っ白い清純な花は咲き終わったらどうなるのだろう? 大群落だった辺りに来ても何も見つける事が出来ない。春になって一斉に芽吹くのだろうか?
明るいブナ林
山頂台地に登り着く
 お昼時に合わせたように山頂に到着する。紅葉が始まっていないからか、静かな山頂だ。
 我が家の他には2パーティーしか見かけない。おかげで特等席をゲットし宿特製のおにぎり弁当を広げるが、静けさに寂しくなる。といいながらもお弁当は美味しく満足する。山頂を後にする前に「忘れ物無い?」と2人に声をかけるとMがつかさず返して来る。「お前が忘れてなければ」ごもっとも。

 たっぷり時間があるので、権現コースを少し下り、山頂案内図にある展望台とタコブナ(ブナの大木)に立ち寄る。タコブナというよりイカブナではないか、何本にも株立ちした大木をデジカメに納める事が出来ない。
たくさん見かけた、サワフタギの実
山頂まで引き返し駐車地の位出谷登山口に向かう。
山頂を後にする
     
渓谷コースを下り始める
 草峠を経て琴引山へと続く縦走路分岐でMが衣服調整を始めたので待つ間、少し縦走路に入ってみる。
 僅かな歩きで見晴らしのいい展望台が現れ琴引山まで8,5㎞の標識が目につく。いつか縦走に挑戦してみたいが果たして体力は?
     
森林浴を満喫して下山する
 期待した紅葉はまだまだ先のようだがフィトンチッドを吸収し、しっかり森林浴を楽しみながら周回し朝の位出谷駐車場に帰り着く。
 春や夏のように様々な花を見つける事はなかったが、代わりに真っ赤なユキザサ、ナナカマド、マユミ等たくさんのかわいい実を見つける事が出来た。シルバーウイークをシルバーらしく過ごせた初秋の西中国山地、穏やかな山旅だった。
( 文:斉藤(滋)   写真:斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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