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容谷峡(錦川水系)
山行日  平成27年9月13日(日)
天 候  晴れ
メンバー  池本、内田
行 程  山口~山口IC~六日市IC~駐車地点~入渓(7:10)~容谷峡出合~F3(7:55)~
(8:05)F6(8:10)~左岸から滑滝(8:20)~ヨウ谷出合(8:35)~(8:45)F8(9:05)~
小休憩~二俣F10階段(9:30)~F11斜滝(9:35)~最後の二俣(9:40)~
F13二段(9:50)~(10:15)縦走路(10:25)~容谷山(10:45)~旧道(11:50)~
駐車地点(12:10)~六日市IC~山口IC~山口
 容谷峡に良い滝があるらしい。容谷峡の奥については遡行図の記録がないため、実際に確かめに行くことにした。
 健康村キャンプ場の近くに駐車する。
 来る途中の7時前の温度計の表示は15℃で、着替えていても肌寒い。
 キャンプ場のすぐ裏が容谷峡出合なので、準備をしてから入渓。前日、降雨があったものの、そこまで増水はしていないようだ。
 しばらくゴーロを歩くと、雰囲気の良いゴルジュに入っていく。時折、流倒木が沢をふさいでいるのが残念だが、水質は良く、岩はしっかり水に洗われており、フリクションも良好。
ゴルジュに入っていく
 水に浸かりながら、ゴルジュの中の小滝や釜を越えて行くと、ようやく滝らしいF3が現れた。
 手がかりは豊富にあるので、滝の左寄りをフリーで直登すると、すぐにC/SのF4が続く。
 さらにその奥のF5は立派な釜を持ち、なかなか格好良い。F4を難なく越えると、F5は釜を泳いで左岸から取付き、そのままフリーで抜けた。
F5を登る池本
 F5を越えると、迫力のあるF6が立ちはだかる。
 このF3からF6までの区間はわずかな距離だが、滝が連続して飽きさせない。しかし、さすがにF6は登れそうにないので、ここは右岸から高巻くことにする。岩が脆いので慎重に草付を登った。
F6が立ちはだかる
 F6の後、沢は開けて、明るい渓相となる。
 先へ進むと間もなく、ウォータースライダーのような滝が現れた。ここではF7とする。
 F7は左岸から取付き、そのまま滝の右寄りを登った。この先は遡行図に記載がないため、どんな滝と出会えるのかワクワクしながらの遡行となる。沢が分岐した場合は水量の多い本流を進む。
ウォータースライダーのようなF7
 しばらく平凡なゴーロを進むが、相変わらず池本のペースが速い。
 遅れないように頑張ってついて行くと、突然、迫力のある滝が現れた。F8だ。 高さは12m程度か。
 じっくり観察すると、滝の左寄りのラインが登れそうだ。
 ロープを出して登攀開始。ホールドはあるので、カムで支点をとり、細い水流を浴びながら登っていく。
 途中、小さいスタンスに体重をかけたところ、ボロッと崩れて緊張したが、最後は滝の落口に抜けた。
 全体を通してこの沢の岩は脆い印象を受けた。F8を越えたところで小休憩。両岸から支沢が流れ込んでいる。
迫力のあるF8
 その後、右岸に炭焼き窯の跡を見て進むと、すぐに階段状5m(F9)が現れた。さらに進むと二俣となり、本流である右俣は東へと向きを変える。
 右俣の入口には階段状のF10が姿を見せている。また、その少し先には斜滝F11が現れる。いずれも簡単だが、次々にFが出てくるのが楽しい。
 なお、F11の手前にも右岸に石垣と炭焼き窯の跡があったが、こんなところに人の営みがあったことに驚いた。この山奥に人はどこから入って来たのだろうか。
階段状F9
斜滝F11
 F11の次に出てくる滑滝を進むと、間もなく最後の二俣となる。
 右俣は伏流となっており、左俣も水量は細くなるが、水流は沢を深く刻んでいる。まるでV字谷のミニチュアのようだ。
 ここは本流である左俣を進む。傾斜の出てきた沢を詰めていくと、岩の裂け目を流れるチムニー状の滝(F12)が現れた。チムニーに身体をねじ込んで越えようとしたところ、抜口で足元のチョックストーンが外れ、突然の落石。幸いにも下の池本に当たらなかったが、肝を冷やした。
 この辺り、大水の度に沢の崩壊が進んでおり、堆積した岩が安定していない。最後まで集中力を切らさないよう、気を引き締めなおす。
     
チムニー状のF12
 その先も細くなった沢を進み、二段となった滝F13を越えると、いよいよ源流域の様相となる。
 水流が途切れてからも沢を詰め、最後に50mほど軽い笹を漕ぐとようやく縦走路に出た。
 装備を解除してから容谷山へ向かう。縦走路には笹が覆いかぶさっており、不明瞭となっている部分もあるが、沢の中より歩きやすい。藪ヶ峠への分岐を経て、容谷山の山頂を踏んだ。
     
二段F13
 ここから容谷山の南尾根を降りていくのだが、この道がなかなか悪かった。
 784.6地点を過ぎ、南から南東へと方向を変えてから傾斜が急となり、藪が目立つ。テープを頼りに下り、最後は沢となったので、足を濡らしながら旧道に出た。
 聞いていた通り、容谷峡の奥でいくつもの美滝に出会うことができた。
 時間と体力は要るが、本流を最後まで詰めれば、充実した沢登りを味わうことができるのでお勧めだ。
( 文・写真 : 内 田 )
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