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会津駒ヶ岳
中門大池
山行日  2015年7月24日~25日
天 候  24日 雨   25日 晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程  22日  宇部自宅(6:50)~ 中国道・舞鶴若狭道・北陸道 ~ 尼御前SA(16:45)

 23日  尼御前SA(6:30)~ 北陸道・関越道~堀之内IC~ R252・289・352 ~
 桧枝岐村民宿(泊) 

 24日  民宿(7:35)~ 登山口(7:40-7:50)~ 駒ノ小屋(11:50-12:30)~
 会津駒ヶ岳(13:00)~ 駒ノ小屋(13:40)

 25日  駒ノ小屋(6:20)~中門岳(7:50-8:20)~ 駒ノ小屋(9:45-10:35)~
 大津岐峠(12;30-12;40)~ キリンテ(15;00)~桧枝岐村民宿(泊)
 昨年の秋、会津駒ヶ岳と燧ケ岳に登ろうと福島県の桧枝岐村に入ったが台風の接近で慌てて逃げ帰ってしまった。
 紅葉の秋から9ヶ月、季節は移り替わったが山岳雑誌で見たあの風景をやはりこの目で見てみたい。私の思いが通じたのか(?)それともリベンジ(?)今年の夏山にとMが再挑戦を提案して来た。もちろん異議なし!
 12号台風が気がかりだがお日様マークの予報を信じ出発しよう。
 7月24日

 前夜は雨のため桧枝岐(ひのえまた)の民宿泊まり。今朝も雨で中々腰が上がらない。
 今回はキリンテ(麒麟手 地名)に下山するので車はなるべく下山地近くに置きたい(回収のための登り返しをしたくない)そのため登山口まで歩くつもりだったがこの雨、林道を上り詰めた駐車場まで車を乗り入れてしまう(後のことは下りてから考えよう)

 他に登山者は見当たらず2人きりで出発する。昨年の秋も雨だったな・・・記憶を辿りながら無言で急坂に挑む。
 飲み干したペットボトルを満たすため途中の水場に下るが、あの時鮮やかだった紅葉も今は緑一色だ。
 整備された階段が木道へと変わり傾斜が緩むとイワイチョウ、ハクサンチドリなど可愛い花が次々現れ始める。霧が晴れればお花畑が広がっているのだろう。
雨と虫とに悩まされる
イワイチョウ
 無心で登っているといきなり池が現れ(駒ノ池)奥に駒ノ小屋も見える。今宵の宿に到着だ。
 9ヶ月ぶりにお会いする奥様に温かく迎えられる。このまま小屋で休みたいところだがグッと我慢、中門岳を目指すことにする。前回登れなかった悔しさが雨とはいえ心をかき立てる。サブザックに最低限の品々を入れ出発する。

 残雪帯を横切り朽ち果てて酷く荒れている木道を行く。会津駒ヶ岳と中門岳への分岐を過ぎるが、濡れた木道は滑りやすく何度もヒヤッとする。
 雨は立て板に水の如く下り気味の木道を流れている。危ない止めた方がいいのでは・・・と思い始めたその時、Mがいきなりスリップ! 笹藪に転落する。「大丈夫!?」良かった!大丈夫そう。こうなったら即撤退だ。取りあえず会津駒ヶ岳の山頂は踏み、下りにかかるが登り以上に緊張する・・・が付き合いのいい私、夫唱婦随でM以上に華麗にスリップ。こう云う時の為蓄えている脂肪に守られ無傷で済んだが、怪我をしてしまえば元も子もない。

 帰り着いた駒ノ小屋は寝具はあるが食事は自炊で水場も無い。僅かな天水の利用は避けたいので水はしっかり担ぎ上げている。
 自炊室で料理(?)を開始するが今回も自宅産のトマトと胡瓜、ハム等そのまま食べられる物と湯を注ぐだけのα米いつも通りだ。それでも同席の方達とあれこれ山談義しながらの食事は美味しい。雨でキャンセルが出たのか酷く込み合うこともなく快適な山小屋の一夜となる。
 7月25日

 朝食を済ませ中門岳に向かう。今日は晴れそうだ。
 雨の中登ったご褒美かハクサンコザクラやサワランが鮮やかなピンクでお出迎えだ。
 急速に乾いていく木道にホッしながら進み昨日の引返し地点を過ぎる。行く手に広がる緑の湿原とお花畑。この景色を見たくてやって来たのだと嬉しさがこみ上がる。「単なる水溜り、田んぼと変わらん」いつもは悪態のMも感動? 撮影に余念がない。
中門岳を後にする 尾瀬の燧ケ岳が見える
 広い台地状の中門岳を一周し駒ノ小屋に引返す。
 天空の楽園と称される尾根道からは何座の百名山が見えているのだろう? 遥か遠くに富士山が霞んでいる。
さすが豪雪地帯 ようやく雪解け
 小屋の前のベンチで帰り支度をしていると奥様に声をかけられ、お土産を渡される。洒落たパッケージの花梨糖(かりんとう)とコーヒーは駒ノ小屋のオリジナルだそうだ。貴重な山小屋の品々潰れないよう大事にザックにしまい込む。
     
奥様、スタッフさんと別れを惜しむ
 小屋の裏から富士見林道に入る。殆どの人が滝沢コースをピストンなのか、行く手に人影は無い。
 樹林を抜け明るい尾根に出た途端思わず歓声を上げる。真正面に見えるのは明日登る燧ケ岳、左に日光白根山、右には越後三山、連なる山並みはみんな有名な山なのだろう。
 足元に目をやれば本で見覚えのある花々が咲いている。こんな楽園が待っているのに他に誰もいないなんて。
     
富士見林道を行く
縦走路を振り返る
 大津岐峠に到着しひと息入れる。今夜は車中泊の予定だが、明日の燧ケ岳に向けゆっくり宿で休みたい。急に思い立ち携帯で宿探しを開始する。たまたま追い越して来た若者と言葉を交わすと地元の人らしく「今日は桧枝岐どこも宿は空いてないでしょう」とのこと諦めるしかない。
 車の回収で登り返しもあるし疲れてしまうなぁと俄かに現実に引き戻される。見るからに疲れ気味の登山者が気になるらしく、人の好さそうな若者はキリンテに下山後のことを訊いて来る。バス(1日4本)で林道入り口まで帰る予定を話すと「地元の車に手を挙げれば止まってくれますよ」と教えてくれる。
誰もいない静かな尾根 背景は会津駒ヶ岳
  「キリンテに下りたら電話してください。僕が迎えに行きましょう」「エッ!?」思いがけない彼の申し出に一瞬言葉が出ない。今の世の中見も知らない者にこんな親身な言葉をかけてくれる若者がいるのか? 「助かります!!」と内心は即答だが、最低限の登山者としての見栄(突っ張り)が邪魔をする。親切に携帯の番号を教えてくれる彼に「自力で頑張ってみます。いざと言う時はお願いします」と礼を言い念のため番号をひかえる。

 樹林帯の単調なジグザグの下りが延々と続く。Mが膝の痛みを訴え湿布を貼る。ゆっくりがさらにゆっくりとなり15時キリンテバス停に下山する。次のバスは17時前。2時間も待てない。歩いて帰り車回収のつもりだったが今無理をすれば後に響くだろう。観光客の車は来れど地元の車は来ない。こうなったら恰好悪いがもう彼しかいない(突っ張ってはおれない)教えられた番号に電話する。

 「意外と早かったですね」バス停の食堂前に居ることを伝えると彼は15分後に来るとのこと。食堂のおばちゃんに事の次第を話すと「うちにご飯を食べに来るJ君だと思うよ」と教えられる。彼は先刻、食堂前に停めていたバイクで帰ったそうだ。

 時間通り現れた彼の車(改造車)は一人しか乗れないのでMだけ乗せてもらいデリカ回収に向かう。待つことしばし、デリカに同行し再び現れたJ君から「明日は燧ケ岳に登るのでご一緒しましょう」と夢のような誘い。残念!悔しい!! 高齢者2人は予定を変更して明日は休養だ。笑顔を残し遠ざかって行くJ君の車に思い切り手を振る(ありったけの感謝の思いを込めて)

 さて今度は我が家の出番だ。デリカ回収を待っている間に下山して来たご夫婦が同じ事で悩んでいる。J君に貰った真心をほんの少し真似てご夫婦の車回収に一役買う。初めて出会った者でも山好き同士・・・何かが通じ合えるようだ。

 さて今夜はどこで寝ようか? ダメもとで訪ねた前泊の民宿で「素泊まりでもよければ」と離れを提供される。おまけに奥様のご好意で洗濯まで出来ラッキー。(桧枝岐にはコインランドリーが無い)おかげで今夜はゆっくり休めそうだ。
( 文:斉藤(滋)  写真:斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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