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比婆山縦走(竜王山・立烏帽子山・池ノ段・御陵)
霧のブナ林 御陵付近にて
山行日  2015年6月27日 ~ 28日
天 候  曇り時々雨
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程  6月27日   Fmさん宅(21:20)~ 玖珂IC(21:45)~ 山陽道・中国道 ~
 本郷PA(22:55)車中泊

 6月28日   本郷PA(5:30)~ 比婆山県民の森公園センター(6:50-7:20)~
 笹尾根 ~ 立烏帽子駐車場(9:20)~ 竜王山往復 ~ 
立烏帽子駐車場(10:20-10:40)~ 立烏帽子(11:00)~ 
池ノ段(11:30-11:50)~ 御陵(12:55)~ 
吾妻山キャンプ場避難小屋(13:50-14:10)~ 吾妻山往復 ~ 
吾妻山キャンプ場避難小屋(15:40)泊
 「久しぶりに一杯やりましょう」と話が纏まり山友達のFmさんのお宅にお邪魔する。
 集まったメンバーは明日、沢登り講習会の下見とか。我が家も誘って頂くが、いまだ沢モードに切り替わっていない。それどころか狭心症の軽い発作が出てドクターストップがかかっていたM、精密検査の結果ようやく登山再開の許しを得たところだ。
 そんな訳で今回はちゃっかり飲み会だけ参加させて頂くとしよう。Fmさん宅は光市(旧大和町)で広島県は近い。折角のチャンス、飲み会の後は帰宅せずこのまま比婆山に向かおう。気の合った山仲間と大いに飲み、新たな一歩を踏み出そう!
 6月27日
 ビール、ワイン、焼酎の3本立てで超ご機嫌のMを助手席に乗せ、不安そうなメンバーに見送られノロノロ運転開始、玖珂ICに向かう。
 Mの「宮島SAまで頑張れ」の勝手な指示に従い乗った山陽道は意外に車が少ない。無理のない運転で中国道の本郷PAに到着し車中泊。
 6月28日
 心配した二日酔いの兆候もなくMの運転で比婆山公園センターに到着する。
 降水確率0%の予報はまた裏切られるのか?曇り空が広がっている。今夜は避難小屋泊まりなので持ち物を入念にチェックして笹尾根に向かう。予定より早く出発でき気が楽になり、心配した13Kgの荷も重さを感じない。
 深緑のブナ林をゆっくり登り展望園地着。ミヤマヨメナの群落に迎えられる(残念ながら盛りは過ぎている)
笹尾根は花盛り
 笹尾根は様々な花が咲いている。ササユリ、シモツケ、アザミ等々。前を行くMは普段通りのペースでホッとする。ブナの大木を見上げ、花々の写真を撮り時間をかけて立て烏帽子の駐車場に辿り着く。今まで何度比婆山を訪れたか覚えていないが、今回はささやかな目標を立ててみた。《比婆山全山縦走!!》我が会の元気印のメンバー(60代も)は今年も《比婆山トレラン》に参加して数時間でピークを駆け抜けている。彼らのようにはいかないが、時間をかければ、いや日にちをかければ自分達も全山踏破できるかも・・・小さな夢を実現したい。

 まずは第一目標の竜王山ピストンにアタック開始する。Mはザックを繁みにデポするが、心配性の私はザックを手放せない。過去3度竜王神社から登ってはいるが、逆コースからは初めてでそれなりに新鮮だ(寄り道になるのでいつも割愛)広々とした山頂一帯に人影は無く、ギボシ、カワラナデシコ等の花々が人知れず風に揺れている。記念の写真を撮り早々に引き返す。
竜王山々頂のお花畑
  立烏帽子駐車場の避難小屋で休憩後、比婆山連峰の最高峰である立烏帽子山に登る。
 大半の登山者はトラバース道を行くようで静かな登りとなる。最高峰でありながら狭く地味な山頂は訪れた登山者さえスル―して早々に池ノ段を目指して下って行く。
 今日は間近な池ノ段さえ霧の中、展望は全く得られない。おまけにポツリと落ち始める。急いで鞍部に下り雨具を着用する。
たくさん咲いていたウツギ
 さすがに人気の池ノ段、団体さんも休憩中で賑やかにお食事タイムである。「赤信号みんなで渡れば・・・」ではないが、霧雨もなんのその、みんなで食べれば気にならない。いや、気になることが一つ。煩いブヨがしつこく顔面に纏わり付いて来る。新緑の頃同じ目に遭ったがもういないだろうと甘く見ていた。タオルで顔を覆い御陵に向かう。

 明瞭な夏道を越原越(おっぱらごえ)に下りながら、ある地点でハッと気づく。2月の雪山で逆方向から歩いて来て(大きく迂回していた)この主尾根に合流出来た地点だ。何年か前御陵に向かいながら自分達もうっかり踏み込んだ支尾根の分岐地点だが、迷いこんでも無理もないと妙に納得。夏道も藪も全て雪で覆われたあの日の光景が蘇る。
霧雨の越原越
 比婆山連峰の主峰御陵を通過し烏帽子山手前の鞍部(4差路)からとショートカットし大膳原へ下る。雨はいつの間にか止み蒸し暑く雨具を脱ぐ。
 今宵の宿「吾妻山キャンプ場避難小屋」に到着しザックを置いて取りあえず吾妻山に向かう。山頂は雲に覆われていて展望は期待できないが、登山道脇の様々な花を見るのが楽しみだ。
大膳原に到着 背後は御陵
 辿り着いた吾妻山のピークには人影は無く、展望も無い。国民休暇村がある池ノ原のメルヘンチックな風景も望めずがっかり、そそくさと下山を開始する。
 途中一組の若いご夫婦とすれ違う。訊けば避難小屋泊まりとか、良かった。寂しくない。何を思ったかMが「今日は喧嘩出来んぞ。気をつけよ」と言って来た。「ハイハイ分かりました。それは私のセリフです」と言いたいところをグッと我慢し頷く。
吾妻山を後に大膳原に向かう
     
吾妻山キャンプ場の避難小屋
 若いご夫婦が小屋に帰って来られ改めて挨拶を交わす。「ブヨに刺されてボコボコですが、本当はもっと美人なんです」と言い笑われる。目元を集中的に攻撃され腫れ上がってしまったが反って皺がのび、ましかも。
 例によってアウトドアだけ張り切るMが夕食準備に取り掛かる。その甲斐々々しい姿をカメラに収めようと構えると「バッテリーを充電してください」の信じられない表示。ウッソー、出かける前Mにしっかり充電頼んでいた筈だが。「撮れんのなら儂のカメラを使えばいい」の返事にムカッ! Mのカメラの充電も怪しいものだ。デジカメのいいところは枚数を気にすることなく撮りまくれることなのに(下手な鉄砲も数撃てば・・・方式)これでは何時撮れなくなるかと不安で、迂闊にシャッターを押せない。直ちに宣戦布告したいがご夫婦の手前そうはいかない。
     
Mシェフの夕食は?
 例によってα米、スープの素に湯を注ぐだけ、缶詰を開け鶏の唐揚げを並べるだけの夕食の出来上がり。が今回は新メニューが加わる。自宅産の胡瓜とトマトがふんだんに入った海藻サラダ(+シラス干) Mは野菜が嫌いだが自分が作った物(食材&調理)なので美味しいのか2人して全て完食。生ゴミゼロ作戦は大成功。

 広い板の間にマットを敷き、寝袋に入る。メリノウールのシャツの上に羽毛服を着込みジワジワと感じる寒さに備える。この小屋を初めて訪れた時、いつか泊まってみたいと思ったが、ようやく願いが叶った。グッスリ眠れそうだ。
( 文・写真:斉藤(滋)  写真;斉藤(宗 )
比婆山縦走(烏帽子山・毛無山・伊良谷山・牛曳山) →
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