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大山槍尾根
山行日  2015年3月14日
天 候  雪のち曇りのち晴れ
メンバー  石井、村岡、林(竜)、谷、 (周南山岳会 林(涼))
行 程   奥大山スキー場駐車場(07:00)~文珠越(09:40)~キリン峠1405m(11:40)~
槍ヶ峰手前(13:00)~三の沢下部(14:50)~道路(15:50)~奥大山スキー場(17:00)
  悪いことはしていないが私は今謹慎のような身分で、今年は冬の大山を自粛しようとしていた矢先に、石井さんよりお誘いを頂き、我慢できずに参加を申し出てしまった。
 ルートは槍尾根で、調べてみると核心部の槍ヶ峰がなんとも面白そうで、胸を躍らせての出発となった。
 前日の24時に奥大山スキー場に到着し、仮眠をとる。朝には雪が降っており、空には雲が広がっていたが、天気予報では徐々に高気圧が近づき正午には晴れの予報だったので稜線に出る頃には晴れるだろうと淡い期待を寄せた。
 駐車場からは道路を北上する。冬季は通行止めされている道路だったので、スキー場より先はまったく除雪がされておらず、早速ラッセルが始まるかと思いきやそれほど深くなかったのでツボ足で進む。気温も高く、石井の「上はクラストしているだろうか」という言葉に少し不安を抱く。 
それぞれの想いを胸に出発
 道路をはずれ文珠越を目指す所で雪は深くなり、トレースもなくなったのでワカンを装着。
 だだっ広い地形を、左手の山を頼りに進むが、文珠越への道は分かり難かった。途中で3名のパーティーとソロの登山者に抜かされ、結局彼らと行き先が同じだったのでトレースに頼ることになった。恐らく今シーズン最後の雪山なのでラッセルを楽しむつもりだったが、楽な方を選ばせてもらった。
 文珠越からキリン峠1,405mを目指す尾根を登る。雲も途切れ途切れになり、樹氷の中から美しい烏ヶ山が見えた。
樹氷と烏ヶ山
 雪がややクラストしてきたのでアイゼンを装着する。
 1,405mのピークからやや急峻な斜面を登る。登りきった所で斜面をトラバースしなければならなくなったが、気温は高く、雪はそれほど凍っていない。コンディションが良くないことは僕にも分かった。
 雪崩れと滑落の危険性が有ると石井から伝えられる。林(竜)と谷で最初にトラバースする。問題なく進めたが、最後の最後で雪の状態が悪く足元の雪が崩れるように少し滑り冷や汗をかく。石井、村岡、林(涼)が続くが、やはり同じところで足が滑り、戻るのは危険と判断した石井から、時間はかかるが宝珠尾根から降りる案が提案される。
やや急峻な斜面
     
林と谷でトラバース
 トラバースを終えた頃から天気はかなり良くなった。しかしそれに従って気温も上がり、雪の状態が心配になるが、先に進む。晴れの中歩く稜線はとても気持ちが良かった。
     
気持ちよい稜線歩き
奥が槍ヶ峰
景色は抜群!
 槍ヶ峰に到着すると、やや広くなった場所で先ほど我々を追い越した3人組パーティーとソロの登山者が休憩をしていた。
 3人組のパーティーはロープを出し、これから槍ヶ峰を登ろうとしていた所であったが、槍ヶ峰を見てみると何ともいやらしそうで、トレースがあるがおそらく登山靴の先しか入らず、なにより気温が高いので雪が心配。ソロの登山者はそこから三ノ沢を下り、3人組も登攀は無理と判断したのか、その人に続き三ノ沢を下っていった。
 我々もしばらく考えたが、雪の状態が悪く、また支点が取れない事と、槍ヶ峰を越えた先も危険箇所が続くことから、三ノ沢を下ることにした。
槍ヶ峰をバックに集合写真
 下りは村岡、石井の指示により雪崩を心配して三ノ沢の左岸側を急いで下る。
 皆、無事に安全な場所まで下り、しばし休憩したのちに、再び奥大山スキー場に向け歩き出し17時ごろ到着した。
 最後に快晴の中に見えた南壁が、早くも呼んでいるような気がして、早く来シーズンにならないかと思った。
 登攀こそ出来なかったが、いくつかのリスクと向き合う経験が出来たので、これからも安全に登山を楽しんでいきたい。
また来シーズン!
( 文:林(竜)  写真:林(竜)、谷、石井、林(涼)  )
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