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大山弥山尾根西稜登攀と頂上縦走
山行日  平成26年2月22日(土)
天 候  晴れ
メンバー  石井、林
行 程  (22日)南光河原駐車場発4:30~弥山尾根西稜取付7:10~弥山着12:00、
発12:40~剣ヶ峰14:00~主稜線から宝珠尾根への分岐15:00~南光河原駐車場16:45
 内容
  宇部駅伝の打ち上げの際に、若手の経験のためにと、半ば無理やりな形で石井さんにお願いして大山へ。
 林にとっては、二回目の冬の大山、初めての縦走であり、緊張の中、雪稜登攀への挑戦が始まった。
 22日

 まだ暗い中、元谷に向け南光河原駐車場を4:30に出発する。
 昨晩のお酒が残っているのか体調はよくなかったが、雪の状態がよかった為順調に進む。
 元谷からはガスが濃くなり、ほとんど先が見えなくなる。道を間違えないように別山の取り付きまで進み、内田、鹿野ペアと縦走路で会えたら会いましょうと約束をして、一旦別れる。
内田撮影の西稜へ向かう石井と林
 西稜への取り付きまででも、それまでと違い少し急斜面となる。経験の浅い林は多少驚きながらも、一歩一歩踏みしめて登る。
 石井さんに「いけそう?」と聞かれたが、気持ち的には好奇心が勝った為に「頑張ります」と返事をし、7:10西稜への登攀を開始した。
 取り付いてからすぐにロープを出す。確保の仕方やビレイの仕方など基本的な事を今一度石井さんに確認してもらい、スタカットで登り始める。
 ビレイしている間、すぐに先を登る石井さんの姿が見えなくなり、繰り出すロープが残りわずかを知らせようと声を出すが、届いているかどうかわからない。何度か声を出して、耳を澄まし、石井さんの声を確認して登り、セカンドビレイのときもそのようにした。
天気は途中からよくなった
 緩斜面では林が先頭を行くときもあったが、ロープが程よく終わりそうなところでビレイをとろうとするも、なかなか良い支点が見つからず、また作れずで、難しい場面もあったが、前回(1/3~5)の大山雪上訓練で習ったスタンディングアックスビレイを積極的に使い、事なきを得ることができた。
スタンディングアックスビレイで石井を確保する
 林は、アイゼンが雪に噛み付いて、それで本当に滑落しないのか、また雪に突き刺したピッケルは抜けてしまわないのか等の経験が浅いゆえの疑問を持ちながらの登りとなった。
 当然怖かったのだが、すぐ横の別山から時折聞こえてくる内田の気合のかかった「ビレイ確保ー!」などの声を聞き、恐怖してばかりでは駄目だと、勇気を貰う。
横を向けば別山を上る内田・鹿野パーティーが見えた
最後のスタカットをリードをする林
 最後の急斜面を登り、全体的に緩やかとなった。すぐ目の前には頂上が見え始め、コンティニュアンスに切り替える。最後まで気を抜かずに、頂上へ12時に到着。
 頂上から縦走路を見たときに、多少雪の付き具合が不安になり、先行する他のパーティーで様子を見ることにした。
 天気は非常によいのだが寒く、手先がピッケルを握りづらくなるほど手が冷えてしまったので、ついでにオーバーグローブを装着し、先行する内田・鹿野パーティーも抜けていたので12:40縦走路に入る。
頂上にて
 らくだの背付近にて順番待ちが発生していたので待っていると、内田・鹿野パーティーと合流することができた。
 雰囲気からとても充実していたことが伺えた。剣ヶ峰にて集合写真を撮り、駐車場で再会とし、再度分かれた。
痩せ尾根を渡る林とそれを確保する石井
 剣ヶ峰からの下りでは、特に危険な箇所はなく降りることができたが、雪崩に気をつけて下り、南光河原駐車場に16:45到着した。
北壁をバックに
 今回の山行は、西稜では常に恐怖しながら登ってしまったが、全てが新鮮な体験であり好奇心があった。
 それと同時に日ごろの訓練がいかに大切かを思い知った。
 前回学んだスタンディングアックスビレイが大いに役に立ったが、他にも基本的なロープワークや体の動かし方が重要であると考え、そのためにはクライミング経験や登山靴で岩を登る練習などが必要だと分かった。
 来シーズンに向けて、この夏はそれらに力を入れ、次は石井さんに迷惑をかけないように、ただ連れて行かれるだけでは無い様に登りたい。
 今回はお忙しい中無理を言って僕のために貴重な経験をさせて下さった石井さんと、西稜で恐怖していた僕を隣の別山から励ますように見えた、内田鹿野パーティー、そして最後に天候に感謝したい。
( 文:林、写真:内田、林 )
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