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雪の比婆山で登り納め(毛無山)
雪景色に憩う
と き  2012年12月31日
天 候  曇り時々晴れ
メンバー  斉藤(宗) 斉藤(滋) N(家族)
行 程  比婆山県民の森公園センター(10:20)~引き返し(10:40)~ 再出発(11:20)~
 出雲峠への分岐(12:20)~ 毛無山(12:55-13:00)~出雲峠への分岐
(13:20-13;40)~公園センター(14:20)
   内 容
 
 古希を迎え、少しはおとなしくなるか(?)と思ったMが、なんと山スキー(フリートレック)を内緒で買っていた。言えば反対されると思ったのか、大切なへそくりを使ったらしい。
 昨シーズンの終わりに値下がりを待って購入したものの、既に雪は無く、廻りくる季節を首を長~くして待っていたに違いない。
 長年スキーも楽しんできたが、果たして今までの経験が短い山スキーでも活かされるだろうか?
 「お前はワカン、俺はスキー。どっちがおいて行かれるか?」と言うMだが、スキーが速いに決まっている。いや、登りならワカンでも付いて行けるかもしれない。はたして結果は? とにかく出かけてみよう。
  
 
 年越は今年も比婆山だ。
 昨年に比べて積雪量は少なそうだ。
 30日はゲレンデで滑るつもりだったが、一日中霙の荒天だったため宿で沈殿。Mはいきなり山スキー本番となる。記念すべき山は無理をせず馴染みの毛無山だ。
 久しぶりの雪景色にワクワクし、早く出かけたいのだが、Mがスキー装着に手間取っている。出かける前日になって、初めて登山靴とスキーをセットしていたが、スキーブーツとは勝手が違うようだ。
 待つこと暫し、どうにか準備完了。いざ出発!
快調な滑り出し
 出雲峠へと向かうメインルートから別れて毛無山への小道に入る。良かった。誰も踏んでいない。
 第1ターン・第2ターンと先頭を行く。途中小さな倒木が雪の下に覗きスキーのMは苦戦している。・・・が構わず進んでいると「待った!」がかかる。
 シールをつけて快調そうに見えたが、どうやらかなり難儀しているらしい。登山靴とスキーの組み合わせ、体の動きが上手くスキー板に伝わらず、思い描いたスマートな身のこなしとはいかないようだ。
 装着に時間がかかり出発も遅れてしまっている。「無理せん方がいいんじゃない・・・。」と恐る恐る声をかけてみる。驚いたことにあっさり「うん」と素直な返事。おまけに「今なら間に合うよ。スキー置いて出直した方がいいかも・・・。」の提案もすんなり承諾。(いつもこうだと家庭内戦争は起こらないのだが・・・。)

 Nと待っているとスノーシュウに履き替えて颯爽とMが現れる。さぁ今度こそ出発だ。冷えた体も動けば温かくなるだろう。・・・が近づいたMの手にはストックが無い!
 「車に忘れてしもうた。取って来るけん行きよっていいよ。」
 はいはい、これ以上は寒くて待てません。ゆっくりゆっくり自分たちがつけたトレースを辿り始める。結局1時間のロスタイム。

 程よい積雪、真新しい雪面と好条件に恵まれ快適に進む。短い距離とはいえ余分に2往復したMに代わり先頭で頑張る。
頑張るN
前期高齢者も頑張る
 年と共に先頭ラッセルのチャンスは少なくなり、いつしか元気いっぱいの若手会員の後を荒い息で追うようになってしまった。それでも雪山山行を諦めてはいない。
 寒さを厳しく感じるようになった頃「しばらく山はお休みでしょう。」と膝の主治医のMa先生が仰った。冬山に間に合うよう膝が回復するか・・・? 自分でも分からなかった。
 今、こうして去年の大晦日と同じように、比婆山の雪を踏めることを心から幸せに思う。

 人っ子一人出会わず毛無山々頂に近づく。そろそろ疲れも出たのか急斜面が中々登れない。
 適当に登っているので、穴ぼこにはまり脱出に苦戦する。山スキーデビューを飾れず、なんとなく元気が無かった(ように見えた)Mが出番が来たとばかりグングン登る。(来年は山スキーでこの調子だといいね。)
山頂はもうすぐ
毛無山々頂
 寒々とした山頂で記念の写真を撮る。
 視界も悪く寄り道の気分にはなれず、早々に山頂を後にする。風を避け出雲峠への分岐まで下り、ようやくエネルギーの補給をする。
 遅い出発、1時間のロスタイム。山頂まで行き着くかな?と少し不安だったが、無事登頂し今年の登り納めが出来ホッとする。湯を注いだだけのカップラーメンだが温かく美味しい。
 後はショートカットを楽しみながら下るだけだ。
カップラーメンで温まる
 予測もしなかった膝の故障で、思い悩んだこの1年。少しづつ、少しづつ持ち直して来た。私を支えてくれた数々の事を思い浮かべながら下る。新しい年も感謝しながら登り続けよう。Mも大きな目標が出来た筈だ。山スキーが速いか、ワカンでついて行けるか? 結論はまだまだ先の話になりそうだ。

 公園センターに帰り着き、コーラを飲もうと口にする。おや? 凍っている! Mのザックのポケットで、寒い毛無山まで行ったから、自然にシャーベットになったんだね。
 甘~い即席シャーベット。乾いた喉に心地よい。

 
(文・斉藤(滋)  写真・斉藤(宗) 斉藤(滋))
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