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阿弥陀岳南稜(八ヶ岳冬期合宿)
実施日  平成24年12月21日(金)~24日(月)
天 候  22日 雪時々曇  23日 快晴
メンバー  大岡一史(CL)、竹之内真人(SL)、加藤洋明、田村敦子(食糧)、
 中村直道、今井厚(記録)
行 程  【12月21日】
 20:00 セミナーパーク集合~山口南IC(山陽自動車道~名神高速道路~中央自動車道) 

 【12月22日】
 00:00 山陽自動車道「三木SA」(竹之内さんと合流) 06:30(~7:20)中央自動車道
「諏訪湖SA」~ 08:15 舟山十字路(8:30登山開始)~ 9:30 旭小屋~
 12:40 立場岳~ 13:25 青ナギ付近  17:30就寝

 【12月23日】
 04:30 起床~ 06:40 南稜登山開始~ 06:45青ナギ~
 07:30無名峰~ 07:50 P1~ 08:30 P3基部到着(ルンゼ取りつき09:35
 2ピッチ目終了11:40)~ 12:15 阿弥陀岳山頂~ 12:30 下山開始(御小屋尾根)
~ 15:45 舟山十字路~ 17:00(~18:00)もみの湯  21:00 就寝

 【12月24日】
 05:30起床(06:00出発)~ 06:30(~07:30)中央自動車道諏訪湖SA~
(名神高速道路、山陽自動車道) 16:30 セミナーパーク着
 
 内容
 
 宇部山岳会恒例の冬期八ヶ岳合宿、今年は田村さんの発案で八ヶ岳バリエーションである阿弥陀岳南稜にチャレンジ。
 今回は同じ日に、同じ山口県の岳友の鹿野さん・稲垣さんも阿弥陀岳南稜プラス赤岳往復というタフな山行を計画。山中では別行動としたが、無線連絡を取り合いながら山行を進めた。
 計画、事前準備、装備に抜かりなく、天候にも恵まれ、思い出となる「快適」な山行となった。
  
 【12月21日(金)】
 
 21日20時、セミナーパークに集合。本格的に雨が降るなか八ヶ岳に向けて出発。
 8人乗りワンボックスカー2台に4人ずつ分乗としたため、車内ではゆったりでき快適にすごせる。
 【12月22日(土)】
 
 22日零時すぎ、三木SAで大阪出張から参加する竹之内さんと合流。今回は忘年会を中座しての参加者もいて、時間が自由にならない社会人のつらさがにじむ。
 長野県に入ると雨から雪に変わり、06時30分に諏訪湖SAに到着。ここで朝食、共同装備の仕分けを行った後、登山起点となる舟山十字路を目指す。
 諏訪南IC下りると、一面銀世界。雪はなかったが強烈に寒かった昨年と違い、気温はやや高いようで、それほど寒さを感じない。
 08時過ぎに舟山十字路に到着。路面の一部が凍結しているため2駆の車は注意が必要。
  
 立場岳の稜線に上がるには2通りのルートあるが、今回は旭小屋経由で上がるルートを選択。
 先を急ぐ鹿野さん・稲垣さんと途中で別れ、UAC6名で行動。
 旭小屋から稜線に上がるルートがよく分からなかったが、尾根沿いに進めば稜線に突き当たるとの大岡リーダーの判断で、急登を登る。稜線に出た後も長い登りが続き意外にキツい。雪はあまり積もっていない。
立場岳稜線に向かって急登を上る
 立場岳を過ぎ、13時25分頃、青ナギ手前のテント場に到着。すでに別のパーティのテントが2張りある。4人用テント2張りを張れそうな場所を見つけ、50cmほどの積雪を整地しテントを張る。
 テントは加藤さんの私物であるが、1張りは購入したばかりの新品。3人で使うならさほど窮屈さは感じないため快適である。
 テント設営後、担ぎ上げた「燃料(=酒類)」補給しながら、翌日の阿弥陀岳南稜に向けて作戦会議を行う。
 竹之内さん、中村さん提供の高級洋酒と温かなカレーうどんも加わって、頭は迷走しつつも阿弥陀岳南稜へのテンションは高まる。
 別行動の鹿野さん・稲垣さんから、P3ルンゼ取りつきまで行ったが、天候がすぐれず引返してP2付近にテント設営するとの無線連絡が入る。
 テンション最高潮の時に「燃料」切れで作戦会議終了。明日に備え早めに就寝。
 風もなく穏やかで快適に眠れる。
【12月23日(日)】
 
 23日04時30分起床。さすがに夜明け前は冷え込みが厳しい。
 朝食、テント撤去を済ませ、06時40分、阿弥陀岳山頂を目指して出発。
 天候は快晴、朝日に照らされる阿弥陀岳が美しい。
無名峰から眺める阿弥陀岳
 しばらくは樹林帯の中を進む。
 無名峰、P1、P2と標高が上がるにつれ樹木がまばらとなってくる。積雪は深いところで50cm以上あるが、トレースがしっかりついて迷うことはなかった。
P1を過ぎたあたり
 P3に近づくと岩稜帯となって山の様相も荒々しくなる。P3は左に回りこんで下った先にある岩溝(ルンゼ)を2ピッチで登る。
 08時30分にP3に着いたものの、すでに複数パーティがルンゼの順番待ちしている。
 順番待ちでは、寒さが身にしみる。風も出てよけいに寒い。約1時間待ってようやくルンゼに取り付ける。
ルンゼに取り付く竹之内さん
 09時35分、竹之内さんトップでルンゼに取り付き、ロープを固定。後続者はフリクションノットで登る。1ピッチ目は氷結した斜面をアイゼン前爪とバイルを打ち込みながらガリガリと登っていく。
 ルンゼ途中の岩に打ってあるリングボルトに確保支点をとって、2ピッチ目の登はんに移るが、岩の右上にある潅木に確保支点を取るパーティもいた。
 2ピッチ目は積雪のある草付きの斜面にピックを刺しながら登る。
 竹之内さんがルンゼに取りついてから、ラストの自分が2ピッチ目を終了するまで、およそ2時間かかった(メンバーは6人)。
 続くP4は基部の細いバンドをトラバースし、階段状の岩場をよじ登って山頂に至る。
 バンド下はスパッと切れ落ちているので、トラバースは緊張する。
山頂に至るP4の岩場をよじ登る
待望の山頂へ。奥は赤岳
 12時15分、待望の山頂を踏む。途中の難所をクリアしてきたことで、より登山の達成感が味わえる。
 赤岳往復を終え阿弥陀岳山頂で待っていた鹿野さん・稲垣さんと合流、全員笑顔で記念撮影。
 今日のトレースは鹿野さん・稲垣さんが付けたものとわかり、「ラッセルが大変でしたけど」とさらりと言うところにただならぬ実力を感じさせる。
阿弥陀岳山頂
 12時30分下山開始。御小屋尾根に向かって下りる。山頂直下は勾配が急で緊張が続く。不動清水を過ぎたあたりからルートは緩やかとなるが、舟山十字路まで長い道のりである。
 15時45分、舟山十字路に到着。
山頂直下の下り
 全員下山したところで、近くの温泉「もみの湯」に行く。登山後の温泉は最高に気持ちいい。
 温泉の後はさっそくUACと鹿野さん・稲垣さんとの合同反省会へと突入。
 今回の山行では23日晩の食料等は車に置いておけるため、軽量化は考えなくて良い。なので宴会好きのメンバーのため本日の「燃料」はたっぷり準備。
 今日の山行、思い出の登山、その他もろもろ・・・、話題は尽きずメンバーのテンションは上がる。
昨日同様、テンション最高潮の時に「燃料」切れとなってお開きとなる。

【12月24日(月)】
 
 24日05時半に起床。06時に出発し、諏訪南ICから中央自動車道に上がり、山口に向かって高速道路をひた走る。
 16時30分にはセミナーパークに到着することができた。
 おかげさまでクリスマスイブの夜に間に合い、ほぼ連休3日間不在であった穴埋めで家族サービスに努める・・・。
 あらためて計画の絶妙な時間配分に感謝である。
(文;今井 写真;今井、鹿野)
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