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竜王山~御陵(古事記の道の紅葉を訪ねて)
池ノ段より御陵に向かう
と き  2012年10月24日
山 域  比婆山系(広島県)
天 候  晴れ
メンバー  斉藤(宗) 斉藤(滋) Ks(山歩) Kk・Ay・My (一般)
行 程 小郡交通センター(6:00)~ 比婆山県民の森公園センター(9:15-9:30)~ 
熊野神社(9:45-9:50)~ 那智の滝(10:30-10:40)~ 
竜王山(11:50-12:00)~立烏帽子駐車場小屋(12:30-13:05)~
池の段(13:30)~ 御陵(14:55-15:00)~ 県民の森公園センター(16:30)
 内 容
 今年の比婆山の紅葉はどうだろうか? 県民の森公園センターに問い合わせると、「山頂稜線のブナは今が盛り、間もなく落葉しますよ。」とのこと。久しぶりにブナの黄葉を見てみたいが間に合うだろうか? ゆっくり歩きでも、付き合ってくれるというメンバーを誘い早速出かける。

 公園センターのマイクロバスで、竜王山の登山口である熊野神社の大鳥居まで送っていただく。1泊3食、送迎付きの平日パック利用だ。(9800円)
 登山口の案内板によれば、今から辿るコースは古事記の道ということで、何かしらロマンを感じる。メンバーの中には竜王山は初めて、あるいは熊野神社からのコースは初めての人もいて、期待でワクワクの顔が並んでいる。 杉の巨木(県下2位3位など)が立ち並ぶ厳かな雰囲気が漂う参道を上り、静かな佇まいの熊野神社で登山の安全を祈る。
杉の大木が並ぶ熊野神社参道
古事記の道に踏み入る
 神社の境内から山道に入る。小さなお社が次々に現れ、やがてうっすらと色づいた木立の中のジグザグ道となる。間もなく第1ポイントの那智の滝に到着、早くも休憩タイムを取る。元気はつらつ(?)の中高年グループだが、皆それぞれ年相応の故障や体力の衰えを感じ始めている。無理のないペースで登り、余裕を持って山を楽しみたいと思う。

 高度を上げるにつれ、ブナ・ミズナラ・モミジの彩が増し、ついつい見とれて足が止まってしまう。天狗の相撲場(小さな平坦地)を過ぎ、ひと頑張りでキャンプ場に到着し明るい山上部を行く。風にそよぐススキ野原の中、ウリハダカエデやモミジが色鮮やかな装いで出迎えてくれる。真夏に登った時は、鬱そうと夏草が茂っていたのだが。
キャンプ場付近の紅葉
 竜王山、久しぶりの山頂も素晴らしい! 360度の大展望、遥か遠くうっすらと大山が見える。道後山・猫山・目の前には福田の頭と馴染みの山々が並んでいる。Ayさん手作りのおやつ(栗の渋皮煮)を口にしながら、これ以上の贅沢なんて無いなぁとつくづく思う。
竜王山々頂
 さて時間は正午。高カロリーのおやつのお蔭でエネルギー補充は十分、まだまだ進めそうだ。
 立烏帽子駐車場の小屋で大休止することにし、車道に沿った平坦な山道を行く。比婆山が大好きで、四季を通じて訪れている我が家だが、私にとってはここから立烏帽子駐車場までの道は初めてだ。
 立烏帽子や池ノ段からは目と鼻の竜王山への道、いつでも歩けると思いながら今日までチャンスは無かった。やはり新鮮だ。いつもと違う方向からの池ノ段のなだらかな稜線を見て、「大膳原が見える!」と叫んでしまい、Mが慌てて修正する。
立烏帽子駐車場への道
 山肌が色づいた立烏帽子がだんだん近くなる。平日にもかかわらず立烏帽子駐車場には数台の車、気軽に紅葉を楽しむ人達だろう。
 今日も小屋は空いている。ゆったりと腰をかけお弁当を開く。2台のコンロで湯を沸かし温かい飲み物を口にする。気の合った山友達と、他愛のないおしゃべりをしながら過ごすひと時をこの上なく幸せに思う。「山ばっかり行ってていいのかな・・・」と後ろめたさを漏らした時、「42年間働き続けたご褒美!ご褒美!」と言ってくれた友。その言葉で心が軽くなった。(残念ながら彼女は、今回不参加だが)

 お腹は満足、さあ残り後半の部も頑張ろう・・・とは言いながら、足に堪える立烏帽子のピークは割愛して、山腹を巻くトラバース道経由で池ノ段に向かう。東北の山旅で痛めた膝だが、今日も頑張ってくれている。スキーで膝を骨折して以来、長歩きの山旅は今日が初めてというKkさんも快調だ。山への復帰を諦めることなく、地道にリハビリを続けるKkさんに、私もどれだけ励まされたことだろう。こうして又、ご一緒できた。お互い細ーく長ーくをモットーに頑張ろう。
池ノ段より立烏帽子
 池ノ段で、色鮮やかに紅葉したホツツジの眺めをしばし楽しみ、御陵へと向かう。山腹が紅葉する頃は稜線のブナの黄葉は終わる。
 葉を落としたブナの枝先が、空に向かって思い切り伸びている。やがて来る冬に毅然と立ち向かうようなその姿・・・。眩いばかりのブナ純林の黄葉には間に合わなかったが、裸になっていく今のブナも美しい。
落葉のブナ林を行く
 前にも後ろにも登山者の姿はなく、比婆山まるごと貸切! (平日に動ける年金グループの特権?)登山道わきの倒木に跨り、見つけたキノコを真ん中にキノコに詳しいKsさんの講義が始まる。(Ksさんの鑑定で今のところ中毒無し。いつも彼の試食後、異常なしを確認して我が家は調理開始)
キノコ談義
 午後3時、静かな御陵(伊邪那美神の陵墓)を後にする。今まで何度も訪れた御陵だが、熊野神社から古事記の道をたどり、いつもとは違う何かを感じる。何だろう・・・?この厳かな気分は・・・日本人ということか。(帰宅後、図書館で古事記の易しい解説書を借りてみたが???難しい・・・。)

 ブナの純林コースに入りスキー場に出てゲレンデを下る。元気に歩き通せたKkさんも自信がついたことだろう。のんびりペースに付き合ってくれたメンバーに感謝しながら、公園センターに帰り着く。お風呂で汗を流したら、また山の話で盛り上がろう。
( 文・斉藤(滋)   写真・斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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