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天井山〜大谷山〜大滝〜小吹山(読図山行)
熱心に読図中のメンバー
と き  平成23年4月12日(火)
メンバー  CL・斉藤(宗)  三浦(比) 斉藤(滋) SL・Ks(ハイキングクラブ山歩)・Kk(一般) 
行 程  小野ふれあいセンター(7:00)〜大水峠トンネル登山口(7:45)〜 大水峠
(8:15)〜(9:15)天井山(9:25)〜大谷峠(9:40)〜P509(10:05)〜
P555、8西山(10:30)〜(10:55)大谷山(11:05)〜(11:55)大滝(12:25)
〜(13:15)小吹山(13:20)〜(13:35)NO57鉄塔(13:45)〜 林道終点
(14:00)〜半田公会堂(14:45) 
 東日本大震災の惨事は、遠く離れた私達にも大ショックを与えた。医師から毎日の運動を勧められているMも私も、被災地の事を思うと山どころではないような気がして、気おくれしながらごく近場の山を歩いている。寒かった冬がようやく去り、登山シーズンがやって来ても、例年のように行きたい山が浮んで来ない・・・。

 4月の例会で会の強力メーンバーによる天井山〜小吹山藪こぎ山行の報告がある。前回はボッカ目的とは言え、悪天と大藪のため途中で時間切れ・・・でも、今回は見事踏破されたとのこと。私が以前歩いた時は、そんなに藪は酷くなかったがあれから数年、あの縦走路はどう変わったのだろう・・・。リベンジ成功で笑顔のメンバーに様子を聞く。倒木、藪などで、楽勝とはいかないようだ。
 よぅし! 頑張るぞ! いつまでも沈んでいないで、私も懐かしい縦走路で大藪こぎしてみようかな。
天井山〜小吹山 トラック図
 読図藪こぎ山行が大好きなメンバー5人が、小野ふれあいセンターで合流し、現地に向かう。下山地点の半田公会堂前に車を1台置き、もう1台で登山口に到着。強力メンバーでもかなりの時間がかかったらしいので、(ボッカ山行)わが中高年グループは余裕を持って歩けるよう早めの出発を心がける。
      
 ひっそりとお地蔵様が待つ大水峠で読図を開始するが、足元には立派な登山道が続いている。しかし、念のため現在地を確認しながら進み、明るく開けた天井山の頂に順調なペースで到着。前回登った時は間近に青海島が見えたが、残念ながら今日は、うっすらと靄の中だ。振り返れば、桂木山・如意ヶ岳の山なみが続いている。
シルバコンパスで進行方向を確認
 先は長いので、短い休憩で一気に大谷峠まで下る。(以前、小吹山から逆コースで歩いた時は、天井山をカットしてこの峠から中辺へと下った。)記憶によれば確かこの峠を一登りで、明るく開けた伐採地の筈だ。コンパスをP509にセットして藪の薄い所を選び尾根に上がる。記憶通りの地形だが、当時既に幼木が植林されていたのか、赤茶けた地肌が広がっていた光景は、緑の若木の植林帯へと変わっている。この辺りから踏み跡は消え藪となるが、コンパスの示す方向に植林と自然林の境界を進みP509に達する。今度はP555,8(西山)に向けてコンパスをセットする。そのつど何度の方向に向かうのか5人で確認しあう。明るく下の林道が良く見えていた気持ちのいい伐採地は、いつの間にか若木が育ち見通し悪い藪となってはいるが、我慢すれば踏み跡が現れるのでなんとか行けそうだ。

 まずまずのペースで西山に到着。ここから前半のハイライト大谷山に向けて方向が大きく変わる。時間は、まだ10時半ホッとする。
 昨晩は、どの位時間がかかるだろうか・・・?お昼(昼食)までに、せめて大谷山までは行きたい・・・と心配したが、このペースなら大丈夫のようだ。大谷山まで距離は短いが藪が酷くなる。それまで先頭で頑張ってくれたKsさんと交代し藪と格闘する。Mは、大鋏で行く手を遮るイバラをカットしている。
 縦走路中で最高地点の大谷山だが、山頂は小さく駆り払われているものの展望も無い。標識が一つポツンとぶら下がっている。「着いた。着いた。」殺風景な場所だが順調に歩けている嬉しさで、みんなの声は明るくおやつも美味しい。後半に備えて、ここで改めて地図をじっくりと見る。
現在地を確認(大谷山)
 地図をながめた結果、大谷山の下り始めが最も間違えやすいと認識する。地図上では約130mすなわち200歩位で、尾根が3方向に分かれる地点である。歩測の開始で「1,2,3・・・」と大声で数えながら下る。全員200歩ぴたりで目標の変換点に到着。歩測は使える。次に目指す大滝に向かうには、歩きやすそうな正面の尾根ではなく、左寄りの尾根に乗らないといけない。今度は、ほぼ南の方向に、約400歩。さらに方向が西側に大きく変わり「1,2,3・・・」もう少しで小ピークが現れるはずだが・・・。
 気がつくと後ろに誰もいない。どうしたんだろう? この辺りは藪も酷くなく、さっさと歩けるのに。待つことしばし、ようやく現れた私を除く残りのメンバーなんだか嬉しそう。なんでも、たまたま跨いだ倒木に沢山生える椎茸を発見し、ただちに歩測のモードから採集のモードに切り替わったらしい。そのため何歩か?数がわからなくなったとのこと。4軒分の椎茸が生えてる現場を私も見たかった。(それにしても、なぜ私は気づかなかったのか・・・?ひたすら真面目に数えていたとは云え椎茸にも、後ろがいないことにも気づかない自分が怖い)
やっと見つけた花(アセビ)
 理想のお昼時に大滝に到着。刈り払われてはいるが残念ながらここも展望はない。とりあえず記念の写真を撮り昼食にする。三浦さん・Kkさんは女性らしく日焼けを気にして木陰へ。縦走の峠は越えたので、(と思う)気分的に楽になりゆっくり休む。
        
 大滝への登りも急だったが、下りも負けずに急だ。古くなった靴の底は滑らかで、滑りがいい。両側の潅木を掴みながらなんとか下る。P536を越え、いよいよ最後の登りにかかる。植林の中を藪を掻き分け尾根を右に登ると、縦走最後のピーク小吹山である。相変わらずここも展望はほとんどないが、樹幹越しに大滝からの縦走路が見える。残りは、Nо57鉄塔までの藪尾根をクリアすれば、後は鉄塔巡視路を辿り林道に出て半田公会堂に帰るだけだ。 
障害物競争?
 早く大展望が広がる鉄塔まで出てゆっくりしたいと、ここからはコンパスもセットしないでどんどん下る。確かに以前より藪が酷いと思いながらも鉄塔目指して強引に進み、ついに明るい鉄塔下の草原に飛び出す。読図山行もここまで。藪から解放されホッとして刈られた枯れ草の上に腰を下ろし、おやつタイムを楽しむ。

 「藪は、思ったほどじゃなかったね。」と偉そうなことを云って、ふと自分の膝を見てびっくり! ズボンの右も左もかぎ裂きだらけで、裂かれたキレ端がヒラヒラぶら下がっている。藪こぎ専用ズボンと云いながら、継ぎはぎだらけでも恥をしのんで穿いていたが、もう修理不可能か・・・。他のメンバーのズボンは、誰一人として破れていない。 いつもMが云うように、また頭を使わずガムシャラに、力づくで藪と格闘してしまった・・・。
Nо57鉄塔に出る
今日の縦走路を背に半田公会堂を目指す
 出発から7時間。無事半田公会堂に帰り着く。展望の少ない藪尾根、殺風景なピーク、地味な植生で花もほとんど見当たらない・・・。それでも、みんな大満足。目標のコースを、読図を楽しみながら歩くことが出来た。シルバコンパスの威力を改めて認識する。
 前回シルバコンパスが無くても迷わず歩けたのは、藪が少なく見透しが良かったからだろう。GPSも、まだ持ってはいなかった。今回もGPSの出番は無かった。
 ほぼ予定通り歩けたと思うが、帰宅後軌跡を見るのが楽しみだ。
( 文・写真  斉藤(滋) )
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