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積雪期読図山行・白旗山北面
日 時 2010年1月20日(水)
メ ン バ ー 斉藤宗、斉藤滋、F,H,Kk,I,N,Ks,Tm,Tt 以上10名
 昨年冬には 白旗山の東から攻めて時間切れ失敗。http://ubealpine.fc2web.com/21houkoku/6-sirohata.html
 南面からは天候に恵まれ、ルートの選択良く成功した。http://ubealpine.fc2web.com/21houkoku/8-sirohata.html
 当初宇部山岳会の月例山行に提案したが、同じ日 他の行事も重なりこの計画は没となった。白旗山の積雪期登山にこだわる筆者は次の 機会をさがした。
地図 09年と今回の予定ルート
 今年は北面から登り西に下る(1026mピークからは北に下る)ルート設定をし、同行者を募ると正に同好者がすぐに集まる。 宇部2名、やまびこ5名、一般3名の混成で CLはやまびこのFさんにお願いすると快く引き受けてくださる。
 当日6時15分小郡発、7時半六日市IC出口で全員合流、8時10分歩き始める。
 天候は曇りで 夕方早く雨が降る予報である。早めに下山したいが 未知のルートなので正確な予測はできない。
 静かな小集落の中・大谷川沿いの林道を進み 下山予定地点の様子を見ておく。尾根の末端は急斜面になることが多いがここは問題なさそうである。
 大谷川の堰堤を左に見送ると地図上に描いた取りつき点に到着。藪気味の急坂で楽しくなさそう。幸いその手前に沢沿いに林道が上に伸びている。 これを暫らく辿り、適当な所から目的の尾根に登ることにする。
 その適当な場所で 斜面に取りつく。雪は少ないが濡れた落ち葉に支持力は無く、以外に苦戦。先頭の若手の靴裏が見える急坂が続き、ひと汗かく。
 ワンピッチで登りきれず 途中で休憩する。早速現在地の確認をするが、単調な急坂地形上ではっきり特定できない。Ksの持参している高度計の 数値がヒントになるくらいだ。
 やっと尾根上に登りきると 現在地の確認がし易くなる。積雪はまだ少なく標高も550mを少し上がった所と思われる。 ここから 予定ルートの尾根は 直線上に続く。747m地点周辺は傾斜が少なく 歩き易いが現在地の確認が難しい。 細かい尾根の蛇行を確認しながら進む。
雪はまだ少ない
 やや細く急な尾根を登りきったら 930mくらいで左90度に同じような尾根が派生している。
 積雪量が多くなったが 重い雪のラッセルでは ワカンは不利である。ツボ足で登り続ける。
 途中ブナの枯れ木にヒラタケがありHとKsは 収穫している。
 雪はだんだん深く傾斜もきつくなる。980mあたりで 全員ワカンを着ける。1020m過ぎからトップの負担が大きくなり、交代しながら 高度を稼ぐ。
頂上直下
 頂上直下の急斜面は雪が崩れやすく能率が悪い。 崩れて雪面を落ち始めた雪の塊がソフトボール大からサッカーボール大になりそのうちタイヤのようになり、最後は重機のタイヤの大きさになり 立木に激突する。 そこで 進行方向右手になった支尾根に回り込み頂上に向かう。
右の支尾根から廻り込む(Ttさん写真)
 あと数mで頂上の所で IさんとTtさんを呼び 先に登ってもらう。11時半 彼ら二人はこの頂きに初めて立つ。
白旗頂上
 風を避けて 昼食をとる。寒くなく 素手でも耐えられる。
 食後若い一部の人はアイゼンに履き替え 雪上訓練を始める。
 東風で天候の悪化を懸念する筆者は、少しでも先までラッセルしたく CLの了解を得て先行する。雪山でパーテイを分断することは好ましくないが 今の状況なら トレースが消えることはない。(風雪時は分からなくなる)
 この西に向かう尾根は無雪期に辿ったことがあり、積雪期に訪ねることが数年来の目標であった。今 夢は叶えられつつあるが 後続は2名のみ。 「アイゼン組以外の他の人は?」と尋ねると「他には誰もついて来てないよ」とGの返事。筆者には信用が無いらしい。
ついてくるのは二人だけ
 尾根は大きく歩き易い。でも時々は立ち止まり 周りの地形を見ては現在地の確認をする。そのうち3名が追いつき 次に元気な5名が猛スピードで 合流。1026mの登りは彼らが頑張ってくれる。
 無雪期のこの1026mからは 笹が深く見通しが悪く苦労したが 今日は雪が笹を覆っているので方向さえ間違えなければ良い。 でも方向変換が多いコースなので 地図を良く見てシルバコンパスをこまめに設定する。
 支尾根の急下降があったりノッペリした小平原が現れたり、変化がある。
 このあたりからアセビが多くなる。久住でもアセビが増えたがこれも温暖化の影響か。藪こぎ山行にはアセビはやっかいもので 横に複雑に伸びた 枝は進路を遮る。 しかしここは 道として刈りはらわれていて、難なく進める。
 赤テープも現れ読図山行をしていることを忘れつつある。
 全員の了解のもと、当初予定のコースにこだわらず此処からは刈り払い道を下ることにする。
 途中 雪の中に穴が掘られて中に泥水が貯まっている。イノシシのヌタ場である。
自然林の下り
 残り距離もわずかとなり気が緩み 709m地点の確認を怠ってしまう。
 次に現れた尾根分岐を709mと思い込み刈り払いの道に導かれ下る。 (あとで思い出すと予定コースは分岐からは大藪で入れそうもなかった)
 刈り払いの道は傾斜がきつくなり、ゆるんだ雪と濡れた落ち葉で足元が悪く、先頭と最後尾の間隔がどんどん開く。
傾斜は急。雪は少ない
 標高530mあたりで切り開きは無くなり傾斜はより急になる。先頭はどんどん下っているようで連絡は難しい。
 下山方向右に踏み跡が続いているが 見える範囲では南方向に登り気味である。(尾根を回り込んで朝歩いた林道に つながっているようにも 思えるが・・)時間があれば 偵察を出したいところだ。しかしパーテイは長く離れているので別行動は出来ない。雨も近そうだ。
 悪場の急斜面をどうにか後を追って下るが 落石をおこさないように慎重になる。ようやく下り切った所に堰堤がある。 予定より右寄りに下りている。
 最後の僅かの距離になった所で気を抜き より傾斜の緩い尾根を外してしまったようだ。 今回の読図山行の減点対象だ。
 最後の最後まで気を緩めず地形・現在地の確認をしなければならないことを再認識する。
トラック図 白旗北面
 車に辿りついたのは16時。これで白旗山ピーク周辺を構成する主尾根の積雪期踏破がどうにか完了したと思う。いつも同行してくれた仲間に感謝。
 みんな満足そうな表情で帰り支度をする。霧雨が降り始め 車を走らせる頃は本降りとなった。
 追記;正確には南西部の鹿足河内川両岸の長い尾根も対象にすべきだろうが、林道は冬季閉鎖されるため日帰りは不可能。山中一泊となる。     http://ubealpine.fc2web.com/17houkoku/38-ookayama.htm
斉藤宗(文、写真、トラック図)
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