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積雪の冠山で読図山行
山行日  2009年1月7日 
斉藤宗、斉藤滋、
F・K・N(やまびこ)H(コンパス)Ka・T(一般) 以上8名
 
大田川源流地点目指して
 正月明け 二度目の寒波で 西中国山地にも本格的に雪が積もったようだ。
 早速 山仲間Fさんから「冠山で読図山行をしませんか」とお誘いがあった。 メールで送られたルート図を見てびっくり。昨日だったか相棒Mが「雪のある時に冠のこのコースを歩きたいと思うが・・・」と示した コースとほぼ同じではないか。つまり松ノ木峠から冠に登り 下山はMがいつも「もう一度歩いてみたい」と言っている1184mと 994mをつなぐコース(鉄塔が二つ並んで立っている尾根)になっている。もちろんMは即OKの返事をした。
 松ノ木峠8時集合のため6時に K・Kaさんと周防大橋たもとのPで合流。
 好天と安心していた天気予報が昨日夕から 大きく狂い嫌な雨の中の出発となる。
 K・Kaさん共 「中止になるかも」と思ったとのことだが同感である。 ・・・がとにかく出発。
 中国道を走る間 降りしきった雨も吉和インターを下ると雪に変わる。ギリギリ約束の時間に松ノ木峠着。
 Fさん達はすでに出発の準備中。今年初めての顔あわせなので新年の挨拶を交わしながら 急いで仕度する。
 12月31日にやまびこに入会されたというNさんもおられ 8時30分いざ出発。
 いつも見送ってくれていた 登山口の家の猫ちゃんもさすが今日は一匹も居ない。
 幸いにも?登山道にトレースは無い。
 小雪がちらつく中 交代でラッセルしながら進む。衣服調節の休憩時 一足早くワカンを装着し取りあえず先頭に立つ。 というのも 3,4日前から風邪をひき前日も咳きが酷く医者にかかったMの代わりのつもりである。余計なお世話かも しれないが 年が年だけに無理は怖い。
 しかし何度目かの先頭交代でMがラッセルをしていたが通称 展望台で立ち止まり 「さあ 此処からはコンパスがいるね」と言う。
 小休止中に何にも考えず少しでも早くと前に出て緩やかな登りにかかっていたら「もっと右よりに」と後ろから声がかかる。 「エッ 何故?」と振り返ると「ここからは夏道をショートして行く」とのこと。そうかMがコンパスと言ったのはこの事か・・・とやっと気づく。
 積雪期の今だからこそ出来る事。つまり 寂地山との分岐地点を通らず直接大田川の源流地帯にコンパスをセットして目指すのだ。
 コンター沿いに行けば登りも距離もカット出来る。それ以上に読図山行の練習だ。
 小さな沢を一つ渡ったが 狙い通り大田川源流の碑にピタッと出た。
ひっそりと立つ源流の碑
 後は緩やかな尾根伝いに登り最後の短い急坂を頑張るだけ。
 12時10分 見慣れた山頂標識が迎えてくれる。ウィークデーなので誰も居ない。
 いつの間にか 小雪も止み 風も無く 曇ってはいるがさほど寒さを感じない。
 霧氷を眺めながら 昼食を摂る。
冠山山頂にて
 さて 後は下山だが ここからが今日のハイライト。いよいよ読図山行の本番である。
 源流の碑の手前まで戻り目的の尾根を探す。一昨年の春に一部私も歩いたことがある尾根なのでおおよその見当はついている。
 じっと辺りを熟視しておられたFさんのゴーサインで Hさん先頭に突入。
鉄塔に向かう尾根を行く
 一度歩いているので 見覚えがあるような気がするが あの時は笹を分けて歩いたな。
 今日は笹も雪の下だ。 二年前には テープが無かったのに、下山予定コースにそれが有る。
 まずコンパスをセットした1184mPになんなく到達。
 Fさん・Hさん・Kaさん・Mと積極的に読図の勉強をするメンバーが 揃っているので予定した通りに 確実に下って行くと林道に降り立つ。
 目の前には松ノ木峠コースからいつも眺めていた 二つ並んだ鉄塔。
 此処からは 長い林道を辿って下山することも出来るので 緊張感も緩む。と同時に疲れを感じる。 ・・・がこのメンバーが林道を下る筈も無く読図下山の先はまだまだ長い。
冠太郎(?)と記念撮影
 曲がりくねった林道を二度三度と渡りながら アップダウンを繰り返しつつ尾根を忠実に辿る。
 そして目標にしていた小さな沢の橋に到達。確認のため上空の高圧線を探すと確かにある。
現地点を地図で確認
 ここから道がはっきりする。
 中電の鉄塔管理道のようであるが 元の駐車地に向かう方向と一致しているのでしばらくこれを進む。
 やがて高圧鉄塔から離れ小道はあやしくなる。
 笹と雪で沢沿いの滑りやすい片斜面を行くようになる。
 これが結構長く 「登り始めの尾根によじ登ろう」と言う声もあがる。
 Mの「尾根までは急斜面で標高差もある。もうすぐ駐車地そばの牧場に出るはず」の言葉に期待をよせ尚も進むと行く手を阻むように高い土手が現れる。
 この土手の上は牧場では・・・?と疲れのためなかなか上がらない足でなんとかよじ登ると・・・良かった!!やっと帰り着いた。
 どっと出た疲れをいたわるように 広々とした雪の牧場が優しく迎えてくれる。
  鉄塔の尾根を背景に
夕暮れの牧場
 4時10分下山完了。
冠山〜鉄塔のトラック図
 雲間に覗きかけた陽が 既に夕日のように感じられる。
 雪と格闘7時間40分の充実した一日だった。
( 文・斉藤滋    写真 トラック図・ 斉藤宗 )
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