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紅葉を求めて氷ノ山へ
山行日  2008年10月20日〜22日 
メンバー 斉藤宗. 斉藤滋. 一般( K. I. A ) 以上5名 
もみじ耀く
 「氷ノ山に行こう」と相棒のMが言い出した。なんで突然遠い氷ノ山? 今までほとんど意識したこともなかった・・・。 西中国山地の紅葉にはまだ早い。少しでも標高の高い氷ノ山なら紅葉しているかもしれないし いつもの山友達にとっても 初めての山。しかも気軽に楽しめると考えたようだ。
 10月20日  正午宇部発。
 小郡インターより中国道に乗る。荷卸峠のPAでMがメンバーのために作ったこだわりの 炊き込みご飯弁当を食べる。青空の下みんなニコニコ いい雰囲気のスタートだ。
 17時半 暮れ始めた頃 宿泊予定の上月SA着。当初深夜割引を利用するので 氷ノ山に最も近い播但道の和田山SAに 泊まる予定だったが メンバーのKさんがあることに気づいた。播但道はETCの割引対象にはならないのでは・・・? よかった!
 中国道で深夜時間帯をすごさなければ意味ないよね。Kさんに感謝感謝。 SA泊は快適だった。みんなで温かい食事を食べ 適当に飲み 寝るだけ。
 10月21日 5時起床。
 身支度の後SAの灯りが燈るテーブルで コーヒー・パン・サラダ・フルーツの豪華な朝食を摂る。
 片付けを済ませ 一路目的地へと向かう。高速を下り一般道となると通勤時間帯と重なり思うように走れない。
 宿泊を予約した民宿に立ち寄り お願いした昼食用のお弁当を受け取ることになっているので気が気ではない。
 やっと福定の集落に入ったと思ったら 携帯が鳴る。宿のご主人が心配しておられたようだが ほぼ予定の時間に到着。
 お弁当持って登山口まで送って行くからとご主人は軽トラでスタンバイ。後を追う。
 登山口の親水公園には ウィークデーなのに登山者が15名位身支度を整えている。宿のご主人は各パーティーに声をかけ コースの説明などされている。
 私たちは「 東尾根の避難小屋に着いたら 必ず電話を。迎えに来る 」と見送られる。
 下道の周回も覚悟の上だったので 戸惑うがお心遣いが有難い。
親水公園を出発
 9時 公園から山道に入ると 先ず滝が現れる。木立の奥なので写真撮影は難しい。
 それからしばらくジグザグの急登。 「 ゆっくり登ってね。」と先頭に頼む。
 二日に架けてこんな遠い山まで来たんだもの。汗を流してあくせく登るのは もったいない。美味しい空気・小鳥の声・異なる木々のそれぞれの紅葉・・・。出来るだけ ゆるせるだけの時間を楽しみたい。
それに 今夜は民宿泊まり。な〜んて幸せとつくづく思う。 ゆっくりペースのせいか急登でも 辺りを見渡す余裕がある。
 自然林は高度を上げるにつれ緑から黄・橙・赤と色づいて来て 美しさに しばしば立ち止まる。
 ジグザグを曲がるたびに 次はどんな景色が待っているのだろう・・・と楽しみだ。
紅葉のトンネル
 登り始めは急登に汗すると覚悟していたが 度々の写真撮影などでペースが上がらないため 疲れもなく地蔵堂着。
 かの 加藤文太郎が泊まったとのことで覗いてみる。若い頃読んだ『孤高の人』を思い出す。
 しばらくすると 谷を隔てた向いの斜面の紅葉が目について来る。かなり色づいているのが分かる。ここも綺麗だが早くもっと 近付いて見たい!と心が逸る。
 氷ノ山越えで鳥取県側の登山道と合流。
 Мが積雪期に歩いたコースだ。 立派な避難小屋を覗いたりして 一休みし尾根伝いに進む。
 尾根も様々な紅葉で退屈しない。
ブナの公園にて
 やがて ブナの大木が並ぶ公園風の所に出る。山のこんな高い所にデートでもしたいような雰囲気の所があるなんて素敵だ。
 小さな登りの後 とうとう山頂が目の前に迫った。
 写真で見たことのある三角屋根の避難小屋がおとぎ話の一場面のように 目に飛び込んで来る。嬉しい。早くあそこに立ちたい! でもその前にもっとすごいことが!!
燃える斜面
 目の前に広がる頂上に至るまでの斜面の光景は 山岳雑誌で見たと同じような彩りだ。
 ただ残念なことに天気予報が 少し外れたのか ガスが蔽って鮮やかさは今いち。陽が射せば緑の中の黄も橙も赤ももっともっと輝くだろう・・・。
 そんな期待でしばし待つがガスの切れ間は無く やむなく頂上に向かう。
山頂は真近
山頂小屋をバックに
 12時。山頂では 数パーティがお弁当を食べている。風が吹いてもガスは晴れず 寒い。
 記念の写真を撮り バイオトイレの上の展望台(きれい)で昼食。「 おむすびと 漬物だけでいいですよ。」とお願いしたのに 卵焼き・フライなど入った宿のお弁当と カップ味噌汁・フルーツも加わり大満足。
 展望台から見える 三ノ丸方面へと続く笹尾根は いかにも気持ち良く歩けそうだが 実際は背丈の高い笹に囲まれ  見通しは無いかもしれない。
 13時。下山にかかる。ガスの中コンパスをセットして東尾根方面に向かう。
 登山道の両側は 背丈以上の笹に蔽われている。春に美味しい根曲がり竹らしい。
 やがて休憩所とわざわざ標識がある展望がきく場所に出る。「 わぁ〜すごい!」と歓声が上がる。
 振り返った斜面・向かいの尾根とその間の谷 ここも今を盛りの紅葉である。 いつまでも ここにいたいがそうもいかないので 一休憩して出発する。
 しばらく下るとブナ・ミズナラの大木に囲まれた 神戸大のヒュッテに到着。神戸大出身の会員 Iさんも来たのかな?
神戸大小屋にて
 さて これだけ満足したから もう下るだけのつもりが なかなか下れない。
 木漏れ日に一段と輝く いろいろな樹々の紅葉に目移りしても 「足元にも注意ね!」とみなに声をかける。
 カサカサと赤い落ち葉のじゅうたんを5人揃って踏んで 気分が再び盛り上がってきた頃 ようやく東尾根避難小屋に到着。
 約束の電話を入れる。小屋からは植林帯の急坂で展望は無い。
落ち葉に憩う
落ち葉の道
 私達が東尾根登山口に下りたったと同時に 宿のご主人到着。電話でやんわりとご好意を辞退したつもりだが やはり 来られた。
 のんびり歩いたとはいえ それなりに疲れた脚にはやはり嬉しい。
 夕食は 雉のつくね・カモ・天然の舞茸などの鍋料理を中心にご主人(元遭難救助隊々長)も加わり話がはずむ。
 氷ノ山へとMに提案されても あまりピンと来なかったが 満足の山行となった。
 大山やアルプスに想いが行く中で なかなか目を向けることがなかった氷ノ山。 少し遠かったけど 来てよかった!!
 メンバーの笑顔に心からそう思った。
 (帰路 大山に立ち寄り 一向平から大山滝を往復したが こちらの紅葉も美しかった)
(文 斉藤滋 ・ 写真 斉藤宗 斉藤滋 )
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