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秋の比婆山(2022)
 
公園センター近くの紅葉
 
日 時  2022年10月28日~29日
天 候  28日 晴れ時々曇り    29日 晴
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)  田中(山口山岳会)
行 程  10月27日
道後山月見ヶ丘駐車場 (14:00) ~ ひろしま県民の森公園センター(14:30) 泊
 10月28日
ひろしま県民の森公園センター(8:55) ~ 笹尾根 ~ 展望園地(9:35) ~ 立烏帽子駐車場(10:45-10:50) ~ 竜王山(11:15-11:25) ~ 立烏帽子駐車場(11:50) ~ 池の段(12:20-13:00) ~ 御陵(14:05ー14:20) ~ 烏帽子山(14:45) ~ 出雲峠(15:30) ~ ひろしま県民の森公園センター(16:15) 泊
 10月29日
ひろしま県民の森公園センター(8:30) ~ 毛無山(10:00-10:10) ~ 伊良谷山(10:50-10:55) ~ 牛曳山(11:20) ~ 牛曳山登山口(12:40) ~ ひろしま県民の森(12:55)
 10月27日
 道後山下山後、30分で宿のひろしま県民の森公園センターに到着、早速宿泊手続きをする。《やっぱ広島じゃ割》《庄原得泊割》の書類を数枚記入する。《庄原得泊割》の更なるキャンペーンは10月31日まで、正に滑り込みセーフだ。格安で泊まれる上に夕食のメインは比婆牛の焼肉、とても食べられそうにないボリュームだが、焼肉奉行(兼仲裁役)のこまめな世話で見事完食、エネルギーの蓄えは十分できた。後はぐっすり眠るだけだ。
 10月28日
 宿の朝食は7時半から、食後のコーヒーまで飲めば当然出発が遅くなる。以前は時間を惜しんで急いでいたが今日はゆっくりと食事を楽しむ。おさんどんでバタバタの毎日、出かけた時ぐらいほっかりしたいと思ってしまう。栂海新道踏破や日帰り大山縦走(船上山~甲ヶ山~大休峠~野田ヶ山~大山寺)などパワー溢れる数々の山行経験者の田中さんにとって、スロー過ぎる我が家ペースだが偶には息抜き登山もいいでしょと付き合って貰う。 《竜王山、伊良谷山、牛曳山》の3座が田中さんにとって比婆山連峰における未踏峰との事、せめてこの3座を登り完全制覇してほしい。という事でまずは竜王山に登ろう。ブナ林のジグザグ道を登り切り展望園地で一息入れる。目の前には明日登る伊良谷山、牛曳山がドーンと聳えている。明日も楽しみだ。
展望園地から伊良谷山方面を眺める
 展望園地を後に笹尾根を快適に登って行きながら・・・突然ハッとある事に気づく。思わず大声で「今朝〇×▽・・・・・やってないんじゃない?!」とMに問いかける。一瞬考え込んだM「そういえば忘れたなぁ」 ウッソー! 持病持ちのMが毎朝する自己検査と処置を何故かすっかり忘れてしまったのだ! こんな事は初めてで狼狽えてしまう。どうする?M・・・どうも出来ない。ここまで来て引き返す訳にもいかない。結果どうなるか分からないが、素人考えながら、しっかり歩きエネルギー消費しかないと思う。
笹尾根を登る
 気を取り直して登り立烏帽子駐車場までやって来る。 「わざわざ、寄り道か・・・」と前回全山縦走した折には消極的だったMが今日は張り切って竜王山へと向かっている。2人だと無言で長く感じる道程も3人寄ればいつの間にか山頂に到着だ。本当は麓の龍王神社から登りたかったが少人数では宿に登山口までの送りを頼み辛い。那智の滝見物は出来なかったが360度の大展望がいつも通り待っていた。方位盤の示す山影を確認しながら田中さんまずは初登頂1座目に満足そう。
竜王山山頂
 立烏帽子駐車場まで引き返しトラバース道経由で池ノ段に登り着くと「斉藤さ~ん! やっぱ斉藤さんじゃっ」と元気な声が・・・山友のNさんだ。我が家も東北の山旅から帰って間がないが、彼女も同じ頃東北の山々を巡っていた筈だ。地元の宇部で会う事はあまりないのに大海山やこんな所で会えるなんて。早速焼石岳で苦戦した事を報告すると、彼女達(3人組)は以前楽勝で登れた様子でガクッ! やっぱ若さにはかなわないと歳の所為にして納得する。Nさん達も旅割利用で別の宿をゲットしておられる様子、会えて良かった。
池ノ段で寛ぐ
 景色を楽しみながら昼食を摂り終え御陵へと出発する。カサカサと落ち葉を踏みしめながら明るいブナ林を行く・・・と突然「クリタケ!」と田中さん。登山道脇の朽ちた枯れ木の根元にキノコが生えている。早速収穫を始めた田中さんだが、本当に食べられる? キクラゲとシイタケなら見分けられるが、他のキノコは自信がない。キノコ採り名人のお墨付きが無ければ怖いので我が家は収穫を見合わせる。それにしても田中さんの眼力は凄い。ぼんやり歩くだけの誰かと違い笹薮の中までお見通しとは(念のため地元の人に見て貰ったがクリタケに間違いなかった)全部を採りつくさないで、来年の為に残した田中さんだが、またこの場所に生えてくるのだろうか? (吸い物、バター焼き、どちらも美味しかったそうだ)
クリタケ発見
 御陵に到着しコーヒーで一息入れる。時間は間もなく2時半、いつもの我が家ならそろそろ下山だ。Mはここからブナの純林コースを下るつもりかも。だが、ちょっと待った!次のピーク烏帽子山は目と鼻の先なのでもう一頑張りしようと提案する。朝、大事な事を忘れた誰かさんは、その分しっかり歩いてエネルギー消費をしなくてはね。そうすればビールもきっと美味しいよが効いたのか、すんなり歩を進め静かな烏帽子山に登り着く。平たんで広場のような山頂は穏やかでホッと癒される。頑張って登ってよかったなといつも思える山頂だ。さぁ、少し長くなったけど後は出雲峠~公園センターと下るだけだ。
 10月29日
 昨日の朝の失敗(持病対策)にもかかわらずMの体調は上々、頑張って歩いた甲斐があったようだ。朝食のローストビーフとサラダを前に「朝からビールが飲みたくなるな」とつぶやいたM、残念でした。今日は下山後、運転です。頼んでいたお弁当を受け取り、会計を済ませ(旅割のおかげで本当に安い)公園センターを出発、まずは毛無山に向う。立派な登山道を行きながらも分岐(出雲峠への)では地図を広げ現在地確認をする。今日は時間があるので地図読み訓練だ。半日行程なので気分も楽、余裕がある。
地図を見ながら現在地を確認
 登り着いた毛無山の山頂から昨日歩いた稜線が見える。猫背、蟹股歩きで(写真を見るのが嫌になる程)よくもまぁ歩けたなと変な事に感心する。ひと時展望を楽しみ、いよいよ田中さんにとって初めての伊良谷山~牛曳山縦走路へと踏み出す。昨日とは違って何組かのパーティーとすれ違う。賑やか過ぎず寂しくもなく程よい雰囲気、そうか今日は土曜日だ。お天気も上々で本当に気持ちいい。今は地味なこの登山道も時節が来れば咲くササユリ、アマドコロ、ミヤマヨメナ・・・を思い浮かべながら進んで行く。伊良谷山で小休止し最後のピーク牛曳山までやって来る。「アッ! 三角点!」 思わず叫んでMに告げる。今まで何度も登った牛曳山だが三角点がどこにあるのか知らなかった(つまり気に留めていなかった)登山道からほんの数メートル上、周りの藪がきれいに刈られ初めてのお目見えだ。あまり関心が無かったとはいえ、探し物を見つけたようなすっきり感、Mと田中さんがタッチした姿を写真に収める。
踏み外さないよう牛曳山を下る
 沢沿いのコース経由で下山し麓の白樺林まで下って来る。今年も見事な紅葉、山旅のフィナーレにうってつけの光景が待っていた。お昼はとっくに過ぎてしまったが3人共カメラを手にしばし見とれる。東北の紅葉旅もよかったが、 いつも優しく穏やかな比婆山に今回も癒される。
紅葉の白樺林
  大海山の常連仲間KさんとSさんから頂いた耳寄り情報のおかげで、超ラッキーな山旅ができた。お2人と仲裁役には心から感謝だ!! 
 
( 文:斉藤(滋)  写真:斉藤(宗) 斉藤(滋) )
    
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