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三倉岳クライミング(広島県大竹市)
 
 
 
日 時  2021年11月20日(土)~21日(日)
天 候  晴れ
メンバー  内田、鹿野(会員外)ほか多数
 今回は土日で三倉岳へ。以前から、両粂さん、まゆみさんと一杯やりましょうと話をしていたが、ようやく三倉を知り尽くしたお二人とお酒を飲めることに。しかも、自分のホームである亀山のレジェンド、石田さん、今村さん、鍛冶さんなど、錚々たるメンバーも参加とのこと。もはや目的がクライミングなのか飲み会なのか分からないが、喜び勇んで三倉岳に向かった。
 現地で鹿野と合流し、夜の準備をしてから、両粂さんたちと一緒にワッフルエリアへ。このエリアは一度訪れたことがある。早速、「ぬかよろこび」10aにアップで取り付くが、前回の登り方を覚えておらず、辛うじてPPしたものの、よれよれとなった。
 「むさし」10cは、途中まで鹿野の登りを見ており、両粂さんのアドバイスもいただいたのでFL。さらに前回の復習として、「ぬかよろこびⅡ」10a、現行トポには載っていない「マルちゃんのお節介」10bを再登。
 「ぬかよろこびⅡ」は、前回使った終了点手前の左の棚は制限だと両粂さんに教えていただいたので、今回は左の棚をスタンスとして使わずに登ったが、これは初見では難しい。両粂さんが「制限のため左の棚に砂をかけておいても、スタンスに使われてしまうため、すぐに綺麗になってしまうんじゃ。」と言うのも納得できる。
 その後、前回も触った「イヤリングレイバック」10aと「蝉しぐれ」10bを登るが、残念ながら今回も蝉しぐれはRPならず。前回もムーブは解決していたが、時間が経つと忘れてしまう。やはりオンサイト力がまだまだ弱いと反省。この二つも三倉らしい名ルートなので、また次回も登りたい。
イヤリングレイバック10a
蝉しぐれ10b
 次はこれまたトポ未記載の「だんだら」10aを鹿野が流石のMOS。自分も何とか自分もフラッシュするが、出だしで痺れさせられる。鹿野が登る時のホールドスタンスを見ていなければ、気持ちが折れてしまっていただろう。
だんだら10a
 最後に「花咲かじいさん」10cに取り付き、終了点下まで進んだものの、最後のハング越えが分からずテンション。最後のムーブが解決しないのは残念だが、既に気持ちは夜の部へ。結局、何だかんだと8本登って本日は終了。
花咲かじいさん10c
 キャンプ場に戻ると、既に皆さんお酒を始めていて、改めて、乾杯!焚き火を囲みながら、まゆみさんの素晴らしい料理を御馳走になる。レジェンドたちの深い経験に満ちた言葉は含蓄があり、クライミングを含めた山に対する自分のスタンスについて改めて考えさせられる。お酒もすすみ、自分は日本酒一升とワイン3本を持って行ったが、気が付けばなくなっていた。もちろん記憶も…。まゆみさん、皆さん、本当にお世話になりました。
レジェンドたちとの宴会
 翌日、恒例の二日酔いでなかなか起きれず、頭がガンガンするが、両粂さんにおすすめルートを案内していただく。今日は、Aコース7合目正面壁へ。激しい二日酔いと闘いながら7号目まで上がり、登山道から目印であるイヌシュクのある分岐を右手に入ったところが正面壁だ。
 身体は重いが、早速、おすすめの「ナビーラ」2ピッチ10aを登る。1ピッチ目は鹿野。簡単なスラブから、正面の壁に走るクラックを辿って右上のテラスへ。鹿野は中間に生える立木をホールドとせず、クラックだけを使ってテラスへ抜けていた。
ナビーラ1ピッチ目
 2ピッチ目は内田が登る。個人差はあるだろうが、自分にとっては快適なハンドサイズのクラックが続く。基本的にクラックの両側にはスタンスはないので、手ジャム足ジャムで身体を上げた。後半、クラックが広がる箇所で少し戸惑うが、何とかチームオンサイト!確かにこれは面白い。こんなルートが地元の亀山にあったら良いのに。
ナビーラ2ピッチ目
 このエリアは難易度が高い11代のルートが多いので、グレードから判断して次は「イヌシュク」の1ピッチ目10bに取り付いたところ、これが大間違い。ハング下のスラブで行き詰り、何度もテンションした挙句、ボルトを踏んで抜けるが、その上のハングの越え方も分からない。
 結局、さらにA0で何とかハングを越えるが、ハングの上は10mほどのスラブのランナウト。かろうじて終了点までたどり着くも、こんな内容ではとても2ピッチ目を登る資格もないため、1ピッチ目で退散。改めて三倉の10bを甘く見ていたことを強く反省。
イヌシュク1ピッチ目
 その後は、相変わらずの二日酔いでモチベーションが上がらず、近くのAコースフランケで登る。「大風呂敷」10aと「寅一」10aは短いながらも、動きがあって面白い。
 最後に「クリスタルホール」10bを登るが、これまた鹿野がMOS。お見事!中間のバンドから一段高いスタンスに上がりこむのが核心か。自分は鹿野の登りを見ていたので、足がプルプルしながらも、何とかFL。ルート名は、途中のポケットに水晶の結晶があることに由来するとのこと。
クリスタルホール10b
 少し時間は早いが、飲み疲れもあり今回はここで終了。キャンプ場に戻り、手分けして撤収作業を行ってから、三倉を後にした。
 両粂さん、まゆみさんのお二人には本当にお世話になり、感謝の言葉もない。おかげで昼も夜も大変充実した時間を過ごすことができた。
 今回も両粂さんに教えてもらったルートを登ったが、やはり三倉のルートは質が高い。また、レジェンドたちから刺激をもらえたことは自分にとって良い経験となった。彼らのように年をとっても輝いていられるようになりたいものだ。
 
( 文:内田、写真:鹿野 )
    
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