へのリンク
雄鉾岳左稜線
 
 
 
日 時  2021年10月3日
天 気  晴れ
メンバー  林 有松 高田 清木(SAC)
行 程  鹿川キャンプ場8:00発~取付き分岐8:40~雄鉾左稜線取付き9:40~登攀開始10:00~雄鉾岳山頂14:00~鹿川キャンプ場16:00
 雄鉾岳正面壁・左稜線ルートはスラブ、フェース、クラック、チムニーと変化に富んだクライミングが楽しめる、ということで登ってみたいルートだった。
 前日から鹿川キャンプ場に泊まり、ゆっくり準備をして出発。登山道の尾根を登る途中、赤テープが大量に巻かれた木の場所から左の踏み跡をたどる。
分岐部
 ところどころある赤テープを頼りに、斜面を左上にトラバースしていく。ガレた谷や急斜面をどんどんトラバースして行き、尾根を詰めていくと取付きに到着した。
左稜線ルート取付き
  取付きに到着して間もなく、スズメバチ数匹が周囲を飛んでいる。刺されないか不安に思いながら登攀開始。
 今回は林、有松ペア。次いで高田、清木ペアで登攀する。1ピッチ目のリードは林。傾斜の強いスラブで上部に行くほどホールド、スタンスがなくなるがRCCボルトが狭い間隔で打ってあるので安心して登ることができる。
1ピッチ目終了点から
  2ピッチ目は1ピッチ目より緩い傾斜のスラブを直上する。ブッシュ帯の木登りを交えて登り、左にトラバースしたところにペツルの終了点があった。
2ピッチ目
 3ピッチ目は林さんリード。ハング下まで登り、ハング下を右にトラバースする。
 このトラバースが悪く、ピン間も遠い為、人工でも難しい。左側にあったリングボルトにヌンチャクをかけて一段上がり、上手くバランスを取りながらハング下のボルトへクリップした。トラバース後は広めの凹角。レイバックを交えて登っていく。
3ピッチ目
 4ピッチ目は有松リード。出だしのフレークは5mほど、カムで支点を取りつつ登っていく。素早く登らないと握力がどんどん吸われていく。
4ピッチ目
 続いてチムニーを登るのだが、やけにピン間が遠い。アブミの最上段に乗ってもボルトに届かない。
 さらにチムニー内は苔むしており、見るからに悪そうに見える。行ってみないと分からない、と意を決して登り始めるがやはり厳しい。フリーには拘らず、カムエイド、アブミ、苔のフリクションなど何でも使って奮闘しながら登った。
 登りきったところで高田さんから「ナイスガンバ!」を頂いた。
チムニー
 5ピッチ目は林さんリード。フリーでは最難ピッチとなる。序盤の難しいフェースからスラブはアブミを駆使して登った。中盤からはガバフレークをガシガシ上っていける。登りの快適さと高度感が相まってとても気持ちが良い。
5ピッチ目 快適なフレーク
 6ピッチ目は簡単なスラブを登って山頂へ。山頂テラスは石が多い。落石に注意が必要。
 後続パーティを迎え、頂上で記念撮影。
雄鉾岳頂上での記念撮影
 ピリリと辛い場面はあったが変化に富んだ素晴らしいルート。充実感に満たされるクライミングだった。アプローチがちょっと長めだが、機会があればまた行きたい。
 
( 文:有松、写真:林・高田 )
    
Copyright(C) 2004 Ube Alpine Club All rights reserved.