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大万木山(島根県/広島県)
 
明るいブナの林
 
 
日 時  2020年10月27日
天 気  晴れ
メンバー  斉藤(宗)  斉藤(滋)
行 程  10月26日
宇部自宅~中国道・R54~頓原道の駅(島根県飯南町) 車中泊
 10月27日
頓原道の駅(7:45)~大万木山位出谷登山口(8:00-8:20)~横手コース・滝見コース~地蔵尊展望台(10:20-10:35)~大万木山山頂(11:40-12:10)~渓谷コース~展望台(12:40)~位出谷登山口(13:55)~三瓶山へ
 10月26日
 10月の前半久しぶりに中国山地の山旅(船通山、蒜山、比婆山)を楽しんだが、三瓶山は天候の悪化により中止した。コロナ禍の中での山旅、緊張したが山中は人が少なく3密の心配は殆ど無かった。そこでもう一度チャレンジする事に。三瓶山の前に欲張って大万木山にも登ろうと、いざ出発! 明日の登頂に備え今夜は頓原道の駅向かいの駐車場(綺麗なトイレ、こじんまりしたベンチ付き休憩所あり)で車中泊、ぐっすり眠れそうだ。
 10月27日
 簡単な朝食を済ませ位出谷登山口に向かう。サンカヨウの花を求めて昨春訪れた時もそうだったが今日も静かな山旅になりそうだ。山頂までは昨春と同じコースを歩く事にして出発するが、やはり怖いのは熊、至る所に《熊に注意》の警告板、Mは笛を鳴らし続けて歩くので大変だ。渓谷コースの避難小屋にもしっかりと警告板! このログハウス風の小屋のすぐ傍に見つけた水道の蛇口、試しにひねってみる。期待通り綺麗な沢の水が勢いよく迸る。この沢の水で炊いたご飯はきっと美味しいだろうな。樹林に囲まれバーベキューもいいかもしれない。でもやはり森の住人出現が怖い・・・。
 《熊に注意》の警告板が目につく
立派な水路
 いつもの休憩場所地蔵尊展望台に到着。前回は此処で出会ったみなさんとお喋りできたが今日は2人きり、口を開けば喧嘩になりそうでお互い静かに過ごす。それぞれ持病持ちでありながら、なぜか今も地獄耳と千里眼のM。それに比べ耳が遠くMの低音でボソボソの声を聞き取れなくなった私。「何? なんて言うた?」と訊けば「もう、いい。補聴器つけろ」と返されるのが常だ。「もっと、はっきり話してーや」と負けずに言い返せば、いつもの家庭内戦争の始まりだ。山に来てまでは・・・お互い其処は心得ている?
 さぁ、そろそろ山頂に向かうとしよう。先行して写真を撮ろうと登り始めるとかすかに聞こえる鈴の音、初めて出会う登山者だ。位出谷登山口、途中の門坂登山口にも1台の車も停まっていなかったのに、早々下って来られるとは? 「お早いですね。どちらから登られたのですか?」と思わず声をおかけする。「この下に車を停めてそこから」 なるほど、我が家も滝見コースを登って来る途中一部車道を歩いたが車には気づかなかった。広島県側から延びている車道は途中で工事を中断したままだ。それにしても凄い度胸、早朝登山は要熊注意なのに。
山中で唯一出会った方
 大万木山で一番好きな場所、平坦なブナの林を行く。新緑とはまた違った趣のある景色に何度も立ち止まる。途中の水場の冷たい水で喉も潤し本当に素敵な山だと思う。春、其処かしこに咲いていたサンカヨウは全く見当たらない。きっと来る春に向けて土の下で力を蓄えているのだろう。
紅葉の縦走路
輝く黄葉
 予想通り誰もいない山頂に到着し、まずは《タコブナ》に会いに行く。今まで何度も訪れたがやはり《タコブナ》に挨拶をしないと大万木山に登った気がしない。いろんな山でタコブナ、イカタコブナを目にしたが大万木山の《タコブナ》はとりわけ立派だ。
 《タコブナ》と再会
 初めて大万木山を訪れたのは20年以上前、真夏の8月だった。山頂は今ほど広く刈り込まれてなく、わずかに丸い空間でせっかく登ったのに展望もなく少しがっかりしたのを思い出す。あの頃はまだ登るだけで精いっぱい、植生や生き物に目を向ける余裕など無かった。だが寂し気な山頂に無数の蝶が舞っていた光景だけはしっかりと思い出す。夏になれば今もあの時のように色々な種類の蝶が舞っているのだろうか?
大万木山山頂
 下山は渓谷コースを下る事にする。途中草峠~琴引山へと続く縦走路の分岐地点にある展望台に立ち寄る。目の前には三瓶山、堂々としてカッコいい! 
キバナノアキギリ
 ほぼ貸し切り状態だった大万木山、のんびりペースで周回し無事位出谷登山口に帰り着く。登山初日、順調な滑り出しにホッとする。明日はメインの三瓶山、今晩は宿でゆっくり休むとしよう。
 
 ( 文:斉藤(滋)  写真:斉藤(宗) 斉藤(滋) )
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