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三段峡二谷(太田川水系)
 
 
日時  令和2年6月27日(土)
天 候  曇り時々小雨
メンバー  高田、宮田、有松、佐々木、江本(直)、大石、内田、清木(周南山岳会)
行 程  山口~山口IC~戸河内IC~三段峡駐車場7:05~渡渉~入渓8:15~林道14:25~登山道~三段峡駐車場15:45~戸河内IC~山口IC~山口
 久しぶりに大人数での沢登り。今回は三段峡の二谷を計画した。内黒山では前日までの二日間で90mm以上の降水があったようだ。全員で無事に遡行できるだろうか。
 山口から戸河内を経て、いつもの三段峡の駐車場に車を停める。準備をしてから出発。今日は昼頃に天気が崩れて、かなりの雨が降るとの予報。雨の降っていないうちにできるだけ先に進みたいところだ。
 ぐるの瀬を過ぎて、渡渉地点に降りると、いきなりの想定外。多いとは思っていたが、本流の水流が予想していた以上に多い。流石にここからは渡渉できないので、もう少し先で渡渉地点を探ると、先行2人組がちょうど渡渉を終えたところだった。
 異なるラインで我々も渡渉開始。容赦なく押し流そうとする水圧に耐えて、足先で少しずつ水底を探りながら、じわじわと進む。強い水圧にバランスを崩せば、あっという間に流されてしまうだろう。緊張感を切らさず、何とか対岸に渡り、後続を迎える。本日一番の核心となった。
本日一番の核心となった渡渉
 ようやく二谷の出合で一息つき、ここから遡行を開始。各自が好きなように小滝を越えていく。二谷も普段より水量は多いようだ。
 間もなくF4に到着。先行組が登攀中なので、しばらく待ってから取り付いた。今回は人数が多いので、とにかくスピードを心がける。ハーケンが連打してあるので、A0で抜けた。2本のロープをフィックスし、後続がフリクションノットでフォローする。
 高田のマネジメントおかけで全員順調にF4を越えた。
F4上部のトラバース
 その後も各自で水量の多い沢を好きなように進むが、有り余るマイナスイオンのせいか、なかなか体温が上がらない。F8手前の淵はしっかり浸からなければ越えられず、さらに身体が冷えていく。
さらに身体が冷えていく
 
 今日のF8も水量が多く迫力がある。一見、難しそうだが、右岸側から取り付けば快適に登れる。残置ハーケンもあるので安心だ。若手の先を読んだ行動のおかげで、ここも全員が順調に越えることができた。
快適にF8を登る
 F9は今回もパス。時間がかかりそうなのもあるが、あの水量の中をシャワーする気にはとてもならない。ここはおとなしく左岸から巻いた。
いつかは登ってみたいが
 その後もいくつかの小滝を越えていく。あえて正面突破する者もいた。途中、小雨がぱらついたが、本降りにならず、良い方向で天気予報が外れたようだ。
あえてシャワーで突破する
 そうこうするうちにF10となる。今日の水量では上部が難しそうだ。ここは宮田と有松の二人がリードで登る。左岸から取り付き、下部を安定した動きで越えると、上部で水流の中に足を踏み入れる。カムで支点を取った後、上手い具合に右手へ抜けていった。ナイスクライミング!残りも後に続くが、上部が悪く、シャワークライミングとなる。江本が素晴らしい奮闘を見せた。
上部でシャワーとなる
 この沢は滝が連続するので、飽きさせない。気が付けばF11が姿を見せていた。難しい滝ではないが、形状や高さ、横幅いずれも素晴らしい存在感だ。空が開けて、開放感があるのも良い。このメンバーならロープは出さず、各自が好きなところを越えた。
F11の前で
 今回は全体的に水量が多いので分かりにくいが、分岐の際には本筋を進んだ。最後まで小滝が続く沢を詰めると目の前に林道が現れる。出渓してから1分で林道に出た。最後まで気持ちよく遡行ができ、おまけに藪漕ぎもない。全員大満足!

 下山は地図に載っていない林道を辿って内黒山の登山道を使う。思ったよりも標高を上げていることに改めて驚きながら、ようやく暑くなった気温の中を駐車場まで下った。
トラック図(三段峡二谷)
 今回、水量が多いせいで、厳しい渡渉あり、シャワーありと非常に楽しく遡行できた。また、8人という大人数にしては良い時間で下山できたのではないかと思う。
 みんなの頑張りと登攀システムをマネジメントしてくれた高田に感謝したい。
(文:内田、写真:高田・内田)
      
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