5.大山東面キリン尾根(仮称 撤退編)
平成15年3月1日  三浦章、吉田

 かねてから計画していながら敗退が続いていた東面を今回行うこととしたが、悪天のため体力的にかなり厳しい山行となった。
 28日金曜19時に宇部を出発し、翌日1時半に奥大山スキー場に到着。仮眠を取り、5時10分に行動開始。鍵掛峠へ向かう道路の雪はよくしまっており、歩きやすい。樹林帯に入ってもトレース上は埋まらない。視界が明るく、鳥越峠へ直進する。1.5時間後の6時40分には鳥越峠に到着できた。ここでアイゼンを装着。峠に出ると風が強い。
 しばらくキリン峠方面へ登り、キリン沢方面を下る。急なところがあり、1ピッチほど懸垂下降を行った。
 視界が開けており、東面の稜線がよく確認できる。東面にはいくつかラインが引けるが、三浦がかねてから登りたいと考えているのが槍ケ峰から直接伸びているライン(仮称:槍ケ峰東稜)。これは短いが鋭い。歯が立たないような角度には思えなかったが、中間部に露岩のギャップのように見える箇所があり、ここをどう越えるかが課題となりそうだ(※16日の検証で、ギャップで尾根が断絶していることが判明しました)。懸垂しなければならないのか、それともルートが取れるのかは行ってみないとわからない。少なくとも南側をトラバースして巻くのは難しいようである。また、槍尾根に抜ける最後の部分も雪屁が邪魔しそうだ。
 今日は1本手前のキリン沢脇(右)に走る稜線を行くことにする。8時半開始。沢を横断して急登をとりつく。結構ブッシュが多い。ところどころ痩せて急峻だが、さほど困難さは感じないのでノーザイルで進む。抜けるまで視界がもってくれ、と願うが、尾根に抜ける直前のリッジでホワイトアウトになった。1時間で槍尾根と思われた稜線に到着。(※実際は槍尾根には抜けておらず、下部に位置していた模様。)
 ものすごい風で視界がまったくきかない。コンパスで確認するが、2/24の山行で三浦パーティーが尾根を間違えて苦労したことと、視界がまったく無く、変な枝尾根に迷い込んだりしないか普段以上に不安に感じ、躊躇してしまう。相談して、不安を抱えて進むよりも、来たルートを戻ることとする。体力的にきつく、提案を受けたときは一瞬うんざりしたが、トレースがあるので、迷わない確実な方法である。
 多少下っていたため、吹きさらしの稜線を登り返したが、すさまじい強風にバランスを崩しそうになるが、悪態をつきながら必死で踏ん張った。
 キリン尾根(※下部)の下降はブッシュが結構多いため、慎重にクライムダウンすれば、ノーザイルで降りることができた。樹林帯に入ると風の影響はなく、ほっとする。キリン沢からの登り返しも割りと短時間で行えた。しかし、今日は急な上り下りとトラバースの繰り返しで、ふくらはぎの筋肉がぴくぴくする。もう少しで足がつりそうだ。また、食欲がなかったため、食事をとっていなかったせいか、普段よりばててしまった。
 鳥越峠からの我々のトレースを見たときにはほっとした。12時半にスキー場駐車場に戻ってきた。約7時間半の行動だったが、疲れた。視界がもう少しもってくれれば・・・。
 東面は尾根と沢が複雑に入り組んでいるので視界が悪いときは難しい。
以上  記:吉田
※後日談
  平成15年3月16日にあらためてCL三浦、SL村岡、吉田で東面に入り、仮称「キリン尾根」を登りました。後日ご報告します。ところで、上記3月1日も東面に入ってキリン尾根に取り付いたのですが、16日にあらためて検証すると、我々はこの日槍尾根には抜けておらず、荒天で「キリン尾根」下部にいたものと推測されました。
  従って、上記の報告をどうしようか思案しましたが、会山行として取り組んだものとしてこのまま掲載することとしました。(吉田)




※上記2点の写真は、岡山市在住の山岳写真家、塩田卓夫さんの作品で、ご本人より直接許可を頂き、ご厚意で掲載させて頂いたものです。東面の概要がよくわかると思います。なお、塩田さんの作品HPはhttp//www1.harenet.ne.jp/~shiota-s/index.htm.htm


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