大山東面キリン尾根(仮称/検証編)

平成15年3月20日 三浦章、上田(山口大 山岳部)

険しいリッジを登攀する上田

 大山東壁キリン尾根(仮称)を3月16日に登り、今回の大山は別のルートでも良かったのだが、3月1日のホワイトアウト撤退がすっきりとしないので、そのモヤモヤを晴らすためにもう一度1日のラインをたどる事とする。
 パートナーは山大の上田、最少人数なのでスピーディーに動ける。天候は晴れで4:50の出発でも明るい。雪もしまっていて埋まらない。1時間弱で鳥越峠に到着。1、2月にねらっていたときは峠につくのも大変だった。
 前回と同じく1405Pから急な尾根をキリン沢へクライムダウンする。クラストしていてアイゼンが良く効く。キリン尾根は中間部から下部に複数の支尾根を派生させており、16日は最も右、今回は中央に派生しているものを行なう。樹林の間をとりつく。150m高度を稼ぐとコブ状になり、その先はナイフリッジになる。1日にはしょぼいリッジに感じたが、今回は研ぎ澄まされた様な形になっている。
 最後の樹木のある雪面を抜けると広く大きなプラトーになり、遮るものがない。地形からホワイトアウトの中で槍尾根と間違えたのもうなずけた。左からのリッジと合流し、さらに右尾根からのジャンクションポイントに達する。ここから槍尾根までは1本すっきりとした雪稜となっている。ここからはスタカットではスノーバー2本支点としてセカンドの確保とした。槍尾根にガスがかかり、ロープが風に大きくたわむ。視界が次第に悪くなる。セカンドの上田は雪壁をダブルアックスで登る。
 槍尾根に抜けるやわらかい新雪で層が出来ている。キリン峠からさらに下るころ、時折青空が見えた。本日はこれで終了。季節はもう春を感じる。
以上  記:三浦

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